2012年10月9日火曜日

上諏訪酒呑みツアー、女子率高し

106日、JR上諏訪駅に程近い、国道20号線沿い。舞姫、麗人、本金、横笛、真澄の五蔵が酒を出品し、「上諏訪街道秋の呑みあるき」なるイベントが、これらの各蔵の敷地で開催された。酒友5人と共に参加した。

ちなみに、どうでもいいことだが、私以外の5人は全員女性で、女子率が83%である。私の男の知り合いは、お酒を飲めない人なども多く、最近は、自分の交友関係に限って言えば、女性の方が日本酒をよく飲むんではないのかと思ってしまうほどだ。

受付で、2000円を払うと、利き猪口とパスポートなる首から掛ける札がもらえる。これを首に下げて、各蔵を巡れば、用意された試飲酒が呑み放題となるイベントである。おつまみになるような、おでんとか鹿肉の串焼きなどが売られている場所もある。

上諏訪駅に近いところから、順に、舞姫、麗人、本金と巡り、本金と道路を挟んだ横笛はスキップして真澄に寄り、帰りに駅方面に向かいながら、横笛に寄った。




舞姫の純米吟醸翠露生酒の美山錦、とても優しい口当たりで気に入った。他の方は、翠露生酒の備前雄町が気に入っていたようだが、私は、どうも美山錦の酒を好む傾向があるみたいだ。

麗人では、出品酒ではないが、松茸酒というのが、売店に置いてあり、これは、翌日に再度麗人酒造に立ち寄り、購入した。この酒を燗して飲み、中の日本酒が滲みこんだ松茸は炭火で炙りながら食べると、きっと素晴らしいに違いない。




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2012年9月11日火曜日

檜原村のお祭りで振舞われるお酒


この時季は、東京西部の奥多摩町、青梅市、あきる野市、桧原村など、いろいろなところで三匹獅子舞が行なわれる。そこで、91日に、檜原村の樋里(ひざと)という地区で、八坂神社と貴布禰で、三匹獅子舞が奉納され、これを見学に行った。また、98日には、同じ檜原村の藤倉という地区で、春日神社に三匹獅子舞が奉納され、これも見に行った。

今まで、奥多摩や青梅の獅子舞は、しばしば見に行っていたが、檜原の獅子舞をみるのは、今年が初めてとなる。

檜原村の獅子舞を見に行くには、それなりに覚悟が必要だ。というのは、奥多摩や青梅なら、獅子舞は朝から始まり夕方には終わるので、電車で行って酒でも飲みながら見学していればいい。しかし、檜原村の獅子舞は、どういうわけか、午後のけっこう遅めの時間から始まり、夜中までやっているのだ。ただでさえ交通の不便な檜原村である。夜中などに、バスなどの公共の交通手段はない。あったとしても、五日市線の終電はとっくに終わっており、帰れないのだ。必然的に車で出かけることになる。ということは、酒が飲めないのだ。かくして、酒の飲めないという覚悟を固めて、車に乗って檜原村に出かけるのである。

91日に行なわれた樋里の獅子舞

98日に行なわれた藤倉の獅子舞

檜原村の獅子舞は、奥多摩町や青梅市の獅子舞とは、少し趣が異なるように感じた。多摩川流域の文化と、秋川流域の文化の違いなのであろうか?奥多摩町や青梅市の獅子舞では、跳んだり走ったりと、比較的激しい動きが多いように感じたが、檜原村の獅子舞では、ゆっくりとした動きの中に、細やかな情緒感が感じられた。

そして、このようなお祭りといえば、お酒が振舞われる場合がある。奥多摩、青梅あたりでは、地元の酒ということで小澤酒造の澤乃井のお酒が出る場合が多い。檜原村には、酒造会社はないが、隣のあきる野市には、喜正を醸す野崎酒造がある。

藤倉では、喜正の樽酒で鏡開きを行なって、酒が振舞われた。ああ、これ飲みたかったな。
それから、樋里では、喜正の「しろやま桜」が振舞われた。こちらはたいへんきれいな味わいの吟醸酒である。これは、コップに半分程度いただいた。

あれ、酒が飲めない覚悟で来たのではないのか?いや、私の体重を元に計算した理論値では、一合程度なら、3時間で分解できるはず。コップに半分くらい飲んでも4時間も休憩すれば、絶対大丈夫だと確信していたので、このしろやま桜はありがたくいただいたのだ(十分時間をおいて運転をしました。決して、飲酒運転を薦めているわけではありません。アルコール分解能力などは個人差もあると思いますので、よく把握した上で気をつけて行動したいものです)。





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2012年8月23日木曜日

勢正宗の会



あれはもう三年以上前の、2009年の519日。グランドプリンス赤坂で、「長野の酒メッセ in 東京」というイベントがあって、ここで初めて勢正宗という酒を飲んだ。


勢正宗のブースでは、私の知り合いの児玉武也(以下、たけさん)がお手伝いをしていた。やはり、知っている人がいるブースには、当然長居をしてしまいがちで、たけさんにその年の生酒、火入れ酒、一年熟成生酒、一年熟成火入れ酒、普通酒、30年古酒と一通り飲ませていただき、丁寧に解説してもらった。そのときは、味の濃さやコクが印象に残っていた。

その後、たけさんは、大塚で地酒屋こだまという酒屋を開業したが、都内で頻繁に蔵元さんを招いて酒イベントを開催していた。そういうイベントにたまには参加したいのだが、開催地が大塚だったり四谷だったり、神田だったりと、ちょっと遠くで行くのが億劫だった。

8月の7日に、吉祥寺のLP2というお店で「 丸世酒造店より関康久社長と晋司さんをお迎えして勢正宗を飲む会」が開催された。たけさんが、吉祥寺でそのようなイベントを開催するというのは初めてであるが、吉祥寺は私の家から比較的近い(電車で50分)ので、どれ、たまにはたけさんの顔でも見に行こうかと思い参加したのであった。

この会では、また丸世酒造店の関社長、関晋司さんの酒造りのお話を聞きながら、勢正宗を楽しむことができた。

関社長は、とても気さくで感じのいい人で、私たちの質問にも、ていねいに答えてくれた。

丸世酒造店の酒造りは、日本古来の製法であるもち米四段仕込や、蒸した熱々のもち米をモロミに加える熱掛四段仕込という方法で、もち米の優しい甘みを持つ酒を、ていねいに手作りしている酒蔵である。

熱掛四段仕込は、モロミ工程の最後の方で、熱々のもち米を加えて8度くらいのモロミの品温を12度くらいに上昇させるという。すると、そろそろ活動を停止しかけていた酵素や酵母が再度活性化して、酒の味がよくなるらしい。ただし、あまりやりすぎると、メロンが熟成したような酢酸エチルの匂いが出てくるので難しいとのことだ。

関社長は、もち米ということに、こだわりを持たれているのか、将来は、麹米ももち米で作りたいと話されていた。

ところで熱掛四段仕込のモロミを搾ったあとの酒粕は、まだ、もち米のつぶつぶが残っているのだろうと思い、関社長に、酒粕が美味そうですねと聞いたら、酒粕も奈良漬なんかを作ると美味いとのことだ。私は、お赤飯とかおこわが好きなので、その酒粕をそのまま食べてみたくなった。


今回の出品酒としては、次の酒がこの順番で出てきた。
1.大吟醸
2.特別純米酒
3.普通酒のしぼりたて原酒
4.熱掛四段純米の生原酒
5.熱掛四段純米の火入れ原酒
6.大吟醸一年熟成
7.大吟醸二年熟成、
8.熱掛四段純米の生原酒一年熟成
9.熱掛四段純米の火入れ原酒四年熟成

どのお酒も、身体の細胞にやさしく浸み通るような上品な甘みと、力強い味わいがある。特に3.の普通酒がとっても美味い。普通酒と思えないくらい美味い。

8.の熱掛四段純米の生原酒一年熟成もいい。これは、たけさんが自分の店の冷蔵庫に保管してあったもので、非売品である。これは、コクのある苦味があり、飲み終わったあと、両側のほっぺがもう一口飲みたいとおっしゃるくらの美味さ。たとえていうなら、大人のプッチンプリンの味、つまり、あのカラメルのような甘苦味がある。

勢正宗は、一年くらい熟成すると、うまくなるのだなと思った。いや、酒はある程度寝かして取っておかないといい味にならないのか?しかし、買ってくるといつもすぐに飲んでなくなちゃうんだよね。

ところで、LP2は、地下のお店だが、店内の雰囲気は明るい。気持ちよい晴れの日の木漏れ日をイメージしたという。壁や天井に、杉か何かの丸太を輪切りにしたものが、サルノコシカケのような形で、大量に埋め込まれていて、木の香りがただよう。客席はカウンター席とテーブル席で、特にテーブルは、非直線的な形状のもので自然に近い雰囲気をかもし出している。


料理も一品一品が丁寧に作られており、どれも美味しかった。
下の写真は、先付けの「トマトと枝豆のかつおゼリー寄せ」と前菜の「玉子豆腐 コーンしんじょう 鮎の昆布巻き甘露煮」




今日の動画:いちべー愛用の燗銅壺です。燗銅壺で優雅な燗酒ライフを!



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2012年8月17日金曜日

福島屋さん主催の日本酒パーティー(山猿)


もう先月の話になってしまったが、福島屋(http://www.fukushimaya.net/index.html)さん主催の日本酒パーティーが羽村のプラザイン羽村にあるレストラン「四季菜」にて開催された。福島屋さんは、羽村を拠点とした食料品店で、有機野菜を始め有機食品や自然栽培食品などロハス系、自然派のこだわり食品を取り扱っている。日本酒に関しては、系列のファンタス羽村店では、マイナーな酒蔵さんの珍しいけど、旨いお酒を「発掘」してきて、店頭に並べていたりするので、ときどき酒売り場をうろつくのが楽しい。

この日本酒パーティーは、福島屋さんのスタッフで利き酒師の手塚氏が、夏に飲みたいおすすめの日本酒を5種選んで、これを飲み比べするというイベントであった。

それで、出てきたお酒は永山酒造合名会社(http://www.yamanosake.com/index.html)の「山猿」が5種である。 


以下に、これら5種の酒を飲んだ感想を記す。

① からくち本醸造
最初に出てきたのがこれ。日本晴というお米で造ったこのお酒は、一口含むと米の豊かな旨みが感じられ、とても好ましい印象。しっかりした旨みのある辛口は、飲んでいて楽しい。

② 特別純米酒 山廃仕込
爽やかな酸味は、山廃モト特有の乳酸由来のものだろうか。口の中がさっぱりする。手塚さんによれば、この手の酸味の酒は燗に向くという。穀良都(こくりょうみやこ)という酒米を使っている。

③ 純米酒 中硬水仕込
永山酒造でもっとも最近に出した酒で、11ヶ月熟成させた後に出荷している。やや山吹色をしたまろやかでしっかりした味わいの酒。

④ 特別純米酒
香りが上品で、また舌にそっと沁み込むようなやさしい甘み・旨みの酒で、バランスがたいへんよろしい。穀良都の酒

⑤ 純米吟醸
これは、山廃モトの酒であるが、上品でおだやかな味わいである。

永山酒造のこだわりの一つは、酒を加水せずに出荷するということらしい。ということは、原酒ということになり、常識的に考えれば出来上がる酒は1820%くらいのアルコール度になるはずだ。ところが、こちらの酒は、だいたい1516%のアルコール度である。これは、モロミ工程を途中で終わりにして、醗酵を意図的に止めてしまうのだという。

永山酒造は、米造りにも感心が高いようで、米作り農家で「山田錦」を手がける伊藤仁さんや、栽培の難しい復刻米の「穀良都」を作る三隅酒米グループの藤村憲彦さんといった農家さんから、高品質の酒米を得て山猿シリーズは造られている。

福島屋さん主催のパーティーは、今回初めて参加したが、四季菜の食事付きで会費2500円、時間は2時間であったが、酒は飲み放題状態で食事(バイキング方式)も美味しくて満足した。


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2012年7月31日火曜日

地元の美味い酒を見つけるうれしさ



私は羽村市に住んでいるが、近くの福生市には多満自慢の石川酒造、嘉泉の田村酒造場、あきる野市には千代鶴の中村酒造、喜正の野崎酒造、青梅市には澤乃井の小澤酒造がある。また、埼玉県飯能市も比較的近く、こちらには天覧山を醸す五十嵐酒造がある。こういう酒蔵は、全国的に有名な蔵もそうでない蔵も、私にとっては地元の蔵であり、これらの蔵の酒は、地元の酒であり、地元の居酒屋や、他人にもらったりして飲む機会も多い。

それで、あの蔵の酒は辛口のさっぱりした傾向だとか、こちらの蔵は旨口の酒が多いとか、だいたいの蔵の傾向を掴んでいるつもりになっている。

ところがどっこい、酒というものは、実際に飲んでみるまでは判らないもので、たとえば、最近、近くの酒屋で見つけたこの「福酒」なんかには、衝撃を受けたのである。


この酒は、天覧山の五十嵐酒造が造っている酒だ。羽村市を拠点にビジネスを展開している食料品店の福島屋が、米作り(つがるロマン)を青森県の福士英雄さんに依頼し、酒造りを五十嵐酒造が行なっているというこだわりの酒だ。

五十嵐酒造の酒は、近隣の酒蔵の酒としては、評判がよく、私自身も、まあ、きりりとした辛口で悪くないなと思っていた程度だった。ところが、この福酒を一口飲んで、これは旨いとかなりな衝撃を受けてしまった。

味が濃くて、火入れの酒なのに、ちょっと生酒のような力強い風味、飲む人をワクワクさせる独特な風味があった。最初に四合瓶を一本購入したのだが、旨くてたちまち空になってしまったので、もう一度同じ店に行って、今度は一升瓶を買ってきたほどだ。

この酒を飲んで、酒の味は、世間の評価や、自分の先入観で判断してはダメだなと思った。それと、やはり地元の酒は、いろいろなのを飲んで試しておいた方がよい。地元にしか出回らないけど、すごく旨い酒がまだまだあるかも知れない。そんな酒を見つけて、密かに自分だけが知っているというのも、なんとなく楽しいものだしね。


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2012年7月18日水曜日

白丸ダム魚道

魚道というのは、川のダムや堰があるところで、魚類の遡上を可能とするために設けられた、魚類の通り道のことである。


先週の土曜日のこと、白丸ダム魚道を見学してきた。この白丸ダム魚道は、高低差が27m、全長330mある、日本最大級の魚道である。魚道の下流側からの前半部分は、地表に設けられた流れであるが、後半は地中を通っている。

この魚道を下流側から見ると、魚道の方式的には、前半がアイスハーバー式であり、後半が潜孔式である。アイスハーバー式部分と、潜孔式部分は、プールで接続されている。このプールは人工の淵のようなもので、今回は見られなかったが、ここでマスなどの魚が休息していることがある。

(アイスハーバー式の部分)

(潜孔式の部分)

さて、この魚道であるが、中間部にある上記のプールの付近へ、巨大な縦穴を螺旋階段で下りていくことで到達することができる。

魚道の駐車場に車を停めて、その近くの建屋に入って行くと、受付用のブースがあり、そこに管理人がいることもあれば、無人の場合もある。いずれにしろ、入場は無料である。建物の中では、いきなり巨大な縦穴がぽっかりと口を開けて来場者を待っている


見学者は、この縦穴の内側に設けられた螺旋階段をグルグルと下って行くのだ。この縦穴の深さは何メートルくらいだろうか?魚道自体の高低差は27mであるが、これは、下流側の魚道入り口の多摩川水面と、出口の白丸ダムの水面の差であろう。魚道の建物が、白丸ダムの水面よりも、高い位置にあるので、30m以上の深さに感じたが、実際そのくらいはありそうだ。地中にそうとう深く潜っていく感じは、ちょっとしたスリルである。


それほど深い縦穴であるから、中は夏でもとても涼しいのだ。夏の白丸ダム魚道見学は、暑い日にはなかなか乙なものである。




本日の酒
しろやま桜とさわ音
昨日、近くの酒屋で喜正の「純米吟醸生酒しろやま桜」と澤乃井の「純米生酒さわ音」を買って来た。下の写真は、実はずっと以前に撮ったものだが、このときも、しろやま桜とさわ音を同時に購入していたようだ。しろやま桜のしっかりした味わいが好きな反面、夏場はさわ音のような軽快な酒も欲しているということであろうか。



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2012年7月9日月曜日

東京の酒--多満自慢上撰本醸造


東京にある酒蔵の酒では、石川酒蔵が醸す多満自慢の酒は、概ね旨みあるタイプのように思う。特に、生酒などは、心に響くような力強さが特徴だろう。

純米酒や、吟醸酒などはもちろん美味いのだが、私のようにほぼ毎日酒を飲んでいる人間には、ある程度値段が安くて、なおかつ美味い酒があると嬉しい。多満自慢上撰本醸造。この酒は、私のこういう要求を満たしている酒だと思う。

65%の精米、四段仕込で仕込んだこの酒、味が抜群にのっていて、一口含んだ印象は、ずばり「旨い!」である。適度な旨みがあり、甘からず辛からず。

冷で飲んでみて、かなりいいなぁと思ったけど、今度は燗も試してみようか?


ところで、石川酒蔵は、JR拝島駅から歩いて20分くらいの場所にある。敷地には、いくつもの古い木造や土蔵造りの建物があり、多くが国の有形文化財に登録されている。また、同酒蔵が経営する和食レストラン、イタリアンレストランがあり、そこで多満自慢の酒や、同蔵が製造する地ビール「多摩の恵」を飲むことができる。大きな欅が茂る敷地は、夏でも涼しい風が吹いており、休日に、ゆったりとした時間を過ごす目的で訪れる人も多い。

次の動画は、もう5年くらい前に、石川酒蔵さんで撮影させてもらった動画です。JR拝島駅の改札の様子もあれからずいぶん変わっている。




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2012年7月7日土曜日

燗番娘はもう売っていないのか

富久娘酒蔵の燗番娘は、カップ酒なのだが、加熱容器に入っていて、どこでも簡単に燗酒が飲める。

これは、面白い製品なので、製品紹介動画を、世界に発信すべく、気合を入れて英語で作成した。せっかくこの動画を作ったのに、この商品をお店で見かけない。もう販売されていないのだろうか?



しかし、温まった酒をわざわざ片口に移し変えて飲むのでは、カップ酒らしくないな。そもそも家の中で飲むなら、普通に燗をした方がよいだろうという突っ込みも聞こえてきそうだが、あくまでも、デモンストレーションビデオということでご了承ください。


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2012年6月25日月曜日

東京の酒、二銘柄

純米吟醸田むら
福生市にある田村酒造場、文政5年(1822年)創業のこの蔵元は、以前から「嘉泉」という銘柄で酒を醸してきた。その田村酒造場が、新たに「田むら」という銘柄で純米吟醸を造った。

「田むら」は、同酒蔵のメルマガのバックナンバー等を参照してわかったのだが、2004年の11月に名酒センターと企画・販売し、20056月から発売されたようだ。この蔵が定期的に発刊している小冊子「ひねりもち」のある号の中に、「田むら」誕生秘話みたいな話が特集されていて、それには、蔵元と、杜氏さんと、営業の担当者さんが「究極の酒」を目指して開発したと書いてあった。南部杜氏の流れをくむ同蔵が、岩手の酒米「吟ぎんが」を55%に精米して、大吟醸相当の造りの技術を用いて造った酒としてあった。

この純米吟醸「田むら」の生酒バージョンは、年に二回出荷されるようだが、先日、福生のとある酒屋さんが、「田むらの生を置いています」とツイートがあったので、さっそく買って来た。

柔らかい上立ち香は米の甘さをイメージさせ、一口含むと、口のなかにすーっと入って、旨みが広がり、それが切れ目なく柔らかな酸味にとって代わる。味はおだやかに消えていく。過度に華やかではないが、全体として優雅な印象。私の乏しい語彙で、この酒の印象を記述するとこんな感じ。



純米吟醸喜正
五日市街道は、JR武蔵五日市駅付近で終わって、そこから西に向かう道は桧原街道と呼ばれる。その桧原街道を少し西に進んだ、戸倉という地に、野崎酒造がある。五日市という場所は、桧原村の木炭を売る商業地として古くから発展していたようだ。黒八丈という反物の産地でもあった。そして、この地に暮らす人々は、古くからこの蔵が醸す「喜正」を飲んでいたことだろう。

野崎酒造は、小さな蔵で、石高もたいして造ってはいないだろう。あきる野市内や、主に近隣の市町村の酒屋で、この蔵の酒を買うことができるが、都内で見つけるのはなかなか難しいに違いない。

しかし、こういう地域に限定的な酒というのは、その地域の人々の味に対する嗜好を反映するであろうから、おそらくこういう酒が「地酒」と呼ぶに相応しい酒なのではあるまいか。そして、喜正の酒を飲むとき、私は、いつも素朴なものへの、憧憬の念を抱くのである。

私は、喜正の酒としては、純米酒を良く飲むのだが、最近、ちょっと豪華に、純米吟醸にしてみた。

この純米吟醸、とても優しく柔らかい味わい。たいていの酒は、冷酒よりも常温で旨みが出る。この酒も冷えすぎだとあまり面白くなく、常温の方が味わい深い。そして、これをぬる燗にしてみたところ、口の中に広がる上品な甘い旨みとおだやかな香りの調和が素晴らしかった。微かなバナナのような香りの吟醸香が、控えめなBGMのように、一貫して酒の旨みと響きあっている。



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2012年6月20日水曜日

「博多練酒」、これは夏バテにいいかも


甘酒というのは、実は酒粕で作るのではなく、本当は米麹と米を混ぜてこれを醗酵させて作るらしい。そして、甘酒は、実は夏の飲み物であり、俳句では「甘酒」「醴(あまざけ)」が夏の季語として扱われている。

ビタミンB群、アミノ酸が豊富で、エネルギーになるブドウ糖も多く含まれるから、夏の体力不足を補う飲み物として理に適うということだ。

ところで、最近、近くの酒屋で面白いものを見つけた。「博多練酒」である。この練酒は、パッケージの説明によれば、米、もち米を乳酸発酵させ、その乳酸液に、米、麹、水を加えて醗酵させ、これをうすで挽いて絹布で濾して造るらしい。アルコール度は3%で、甘酸っぱくてとても美味しい。



米と麹を醗酵(糖化)させて作るのが甘酒で、米と麹を醗酵させ、さらに酵母菌の作用でアルコール醗酵させて作るのが日本酒だとするならば、このアルコール分3%とゆるい感じでアルコール醗酵させた練酒という飲み物は、甘酒と日本酒の中間的な位置にある飲み物だろうか?

一応、ラベルには「清酒」という表示がされているので、酒税法上の分類は、日本酒なのであろうが・・・


アルコール分3%は、ほとんどアルコール感を感じず、普通におやつ感覚で飲めてしまう。値段が500ml1575円なので、四合瓶に換算すると2200円を越える。清酒だとすると高級な部類に入る。もっと安ければ、それこそ毎日おやつ代わりにどんどん飲んでしまいそうだ。



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2012年6月15日金曜日

旨すぎて止まらん!千代鶴純米生

千代鶴というのは、あきる野市にある中村酒造が造っている酒のブランド名である。同酒造のホームページによれば、この酒造の近くを流れる秋川の流域に鶴が飛来したことがあったようで、これに因んで縁起の良い名前ということで「千代鶴」としたらしい。

全国新酒鑑評会においては、金賞の受賞回数も多く、特に平成二十一年から四年連続して金賞を受賞している。

また、この千代鶴から出ている「特別純米奥多摩」という酒は、辛口であると同時に、米麹由来の風味が豊かで、「きれいじゃない味」の日本酒の良さというものを、私に初めて気付かせてくれた酒なのだ。

ところで、610日に、立川で東京都の地酒の試飲販売会があり、ここで各蔵の酒を飲み較べたわけだが、千代鶴の「純米生酒」がかなり美味いと思って買って来た。

この酒、家飲みで、飲み始めたのだが、生酒の生き生きとした酵素感が感じられ、空気に触れたか温度が上がったか、飲むに従い次第にどんどん美味くなる。あっと言う間に四合瓶が空になってしまった。



この酒を扱っているのは、あきる野市とその周辺の市町村の酒屋さんくらいかな。こんなに美味い酒は、もっとたくさん造って全国的に売ればいいと思うのだが、どうなのだろう。いや、千代鶴に限らず、東京にはいろいろ美味い酒があるのだ。もっと、東京の酒を他道府県の皆様が飲んでくれたら嬉しいのだが。

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2012年6月10日日曜日

加賀鳶、これは安くて美味い


近くのコンビニで、「加賀鳶 極寒純米 辛口」という酒を売っている。石川県金沢市にある福光屋という蔵元の酒。ここの蔵元さんは、純米酒に拘っているということで、(アルコール添加じゃないという意味での)純米酒しか造らないらしい。

四合瓶で1050円という、なかなか財布にやさしいお値段だが、味は決して安っぽくない。最初口に含むと、甘口だなと感じる。それから味蕾が酸味を認識して、唾液腺が刺激される。それで自分の味覚は覚醒され、この酒の風味を幸福な気分で十分に満喫できるのだ。その後、酒の風味は口の中でサーッと波が引くように消えうせてしまう。おお、これこそ、純米酒らしい純米酒だ!


もちろん、燗にしても美味いのだ。



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2012年6月7日木曜日

燗酒で酒の魅力が広がるな~


よく海外の酒イベントとか、酒セミナーの記事などを見ると、外国の方々は、酒を燗して飲むのは少ないのかななどと思う。

日本では、古くから酒を燗して飲んできたわけで、むしろ燗する方が普通だったようだ。近年では、吟醸酒のような高級な酒が一般消費者にも普及して、こういう酒は冷や冷酒で飲む方がむしろ普通になってしまった。一方で、普通酒などは依然として燗で飲むことが多い(居酒屋で燗を頼むと、たいてい普通酒とか安めの酒が燗で出てくるし)。

酒というのは、本来、燗で飲むものだったと思っていたのだが、本当のところ、燗で飲むのがいいのか、冷や冷酒で飲むのがいいのか。

酒を関すると、どうなるのかと言えば、
  • 燗すると雑味が増えることがある
  • 燗すると甘みが増えることがある
  • 燗すると酸味が増えることがある
  • 燗すると旨みも増えることがある
ここで、重要なことは、上手く燗すると美味い酒になるかも知れないということだ。

よい酒は、デリケートに出来ているので、燗のつけ方がむずかしい。
それに、よい酒は、雑味がなくスッキリしているので、あえて燗にしなくてもよい。

そのため、高級酒を燗して出す居酒屋やレストランは、ほとんどなく、たいていは、冷か冷酒で出すのであろう。かくして、「安い酒は燗、高級酒は冷」という考え方が人々の中に定着して行ったのではないか?

しかし、高級酒を燗にしてはいけないということではなかろう。上手に燗すれば、もっと美味しくなるという高級酒もあるに違いないし、燗をすることで、思いもよらない味が引き出されることだってあるだろう。

実際、すっきりとした飲み口の吟醸酒が、適切な方法で、適切な温度に燗されると、ぐっと酸が強調され、酒肴との相性が高まるなどという「新発見」をするようなこともある。そういうときは、酒の世界の深さ、面白さが実感できて、とてもわくわくさせられるものだ。

ちなみに、燗に関係して以下のような表現がある。
  • 「燗上がり」 - 燗により、味が引き出されること。
  • 「味が開く」 - 燗により、冷たかった時には十分に感じられなかった味が、表に出ること。
  • 「香りが開く」 - 燗により、冷たかった時には十分に感じられなかった香りが、表に出ること。
冬の寒さに固く閉じていた蕾が春の日差しを受けて、ゆっくりと緩み、そして馨しき香りの花を咲かせて我々を魅了するように、低温で貯蔵されていた酒は、温めることでその味や香りが開くのである。

私は、燗上がり、味や香りが開く、という実にワクワクする現象を実際に体験した結果、燗をつけて飲むというのは、酒の楽しみの大きな部分を占めうるのだという確信に至った。いや、燗酒の良さを経験できないことは、酒の良さの半分が経験できないことを意味するとさえ感じる。

私が読者の皆さんには、お酒の飲み方に関してあれこれ指図するつもりはない。しかし、高級酒は燗してはいけないとか、生酒は燗してはいけないと決め付けないで、もし興味があれば、ご自身でいろいろな酒を燗欲しいと思うのだ。燗をするといっそう美味くなるような吟醸酒や生酒にきっと出会えることだろう。そういうエキサイティングな出会いを、ぜひ経験して欲しいと思うのだ。


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2012年5月29日火曜日

金魚も「美味シイ」と喜ぶ澤乃井「夏の純米酒」


少し前に、福島屋系列のファンタスに行くと、澤乃井「夏の純米酒」というのが、酒売り場にダンボールのケースごと置かれていた。薄ピンク色の瓶に、ちょっと変わったデザインのラベルが貼られている。


澤乃井と言えば、例年、この時季には「さわ音」と「涼し酒」というアルコール度低めの、やや酸味のきいた純米酒を出してくる。前者が生酒で、後者は生詰め酒だ。それで、この「夏の純米酒」もアルコール度が1314度と低めなので、中身は、「さわ音」あるいは「涼し酒」を火入れしたものだろうと、勝手に想像していた。

ところで、日曜日には、「多摩げた食の祭典--大多摩B級グルメ」というイベントが、あきる野市の東京サマーランドファミリーパークの駐車場で開催された。これは、東京の多摩地区の市町村と山梨県の丹波山村と小菅村を合わせた地域から、それぞれの地域のB級グルメ食が出品され、どれが一番良いか、人気投票を行なうというものだ。それで、私も、仲間たち数人と一緒に出かけてきたのであるが、そこの東京都酒造組合西多摩支部のブースでも、この「夏の純米酒」が売られていた。

仲間の一人が、会場でその酒を購入し、皆に振舞ってくれた。そして、一口飲んで「おや?」と思った。

ほのかな香りと、柔らかな酸味が相俟って、木苺のような、ちょっと珍しい印象を受けた。口当たりも甘い印象だったが、これは冷やすと旨いかな。確かに、ラベルに描かれた金魚も盃を片手(片ヒレ?)に「冷ヤシテ飲ムト美味シイヨ」と言っているな。

これは、ちょっとおもしろい酒をみつけたなと思ったので、私も帰る時に、酒造組合ブースに寄って一本買ったのだ。



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2012年5月22日火曜日

今日は櫻正宗を燗してみよう


最近、櫻正宗が近くのスーパーの売り棚に並んでいるのを見かけた。




この酒は、たしか江戸東京たてもの園内にある、「鍵屋」で飲んだ記憶がある。それで、以前のブログ記事、『昔居酒屋「鍵屋」で飲む』を見ると、やはり、あのとき飲んでいたようだ。




あの「鍵屋」、普段は建物自体を展示品として公開しているだけだが、あの時は、特別に「居酒屋として営業」していて、500円で、櫻正宗の燗酒が飲めた。あまりに旨かったので、一緒に行った人たちとずっと其処に居座って飲んでいたのだが、狭いカウンターが一杯になってしまい、店の外で恨めしそうに中を覘く人もちらほら出てきたので少し気を利かせて店を出た。しかし、しばらくして、またその店に戻って中を覘くと、カウンター席が空いていたので、再度入店して飲んだのであった。

つまり、それほど、この櫻正宗の燗が魅力的であったのだ。ちなみに、一緒に行った人たちの中には、豊島屋酒造の杜氏さんなどもおり、それなりに酒が好きな人たちなので、櫻正宗の燗が旨いというのは、いちべーの偏向的な嗜好が導いた結論ではなく、一般的に言っても旨い酒ということになるのだろう。

それで、この酒を久しぶりに見つけたので、もう一度、あの燗酒を飲んでみようかと思い、一本買ってきたのだ。

燗酒にするときは、私は、たいてい燗銅壺に炭火を入れて、卓上で燗をつけながらゆっくり飲むのだ。しかし、もう、半分くらい飲んでしまったが、ついつい燗銅壺を用意するのが面倒で、まだ燗で飲んでいない。面倒くさいなら電子レンジで燗をすれば簡単ではないかと言う意見もあるかもしれないが、一種のこだわりというやつで、燗酒には燗銅壺を使うのがいいと思っている。


今日当たり、肌寒いので燗銅壺を使ってみようか。

ちなみに、櫻正宗は、この蔵の六代目当主・山邑太左衛門が「宮水」を発見したことで有名で、純米吟醸の櫻正宗金稀は、皇室御用達のお酒で、春の園遊会で出されるようだ。




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2012年5月15日火曜日

白壁に泥の香り馨しき白百合


最近、いちべーは、時々、福生の石川屋という居酒屋に出没する。全席カウンターで常連客も多く、居心地がよいのだ。

本格焼酎や泡盛の品揃えが豊富な店であるが、日本酒もそこそこの数、置いてある。

数日前に、この店で、松竹梅白壁蔵の生酛純米(大手の酒のわりには、手作り感のある味わいで、ちょっと気に入っている)を注文すると、お猪口に一杯だけ出てきた。これしか残ってなかったらしい。貴重な一杯、なんてまろやかな味わい!

これは別の日に撮影した白壁蔵生酛純米

次は、白壁蔵の山廃純米の方を注文。これは、酸味があり、山廃独特の複雑な味わいで、この手の酒を、「日本酒はあまり飲んだことがないの(´0ノ`*)」なんて言っている女の子に飲ませたら、きっとその子は、日本酒からしばらく、いや永遠に遠ざかるに違いない。しかし、私ほどの酒飲みになると、こういう味がたまらんのだな。

次に、注文したのが、佐久の花純米吟醸。やさしい吟醸香と、まるみのある飲み口で、たいへん上品で優雅なお酒。そばに座っているまさに「日本酒はあまり飲んだことがないの(´0ノ`*)」と言っていた女性に勧めると、びっくりした顔で「これは、危険な味ですね。アルコールの感じがなくて、すいすい飲めちゃう」と、たいへん気に入ってくれたようだ。

「佐久の花純米吟醸だよ」、「佐久の花純米吟醸だよ」、「佐久の花純米吟醸だよ」と三回くらい教えておいたので、きっとどこかで、再びこの酒を見かけたら飲んでくれることだろう。どうやら日本酒ファンを一人増やすことに成功したみたいだ。

さて、佐久の花も、あっと言う間に飲んでしまったので、次にばくれんの辛口?超辛口?を注文。これも、うまいうまいといいつつ、あっと言う間になっちゃったよ。

次に、何を飲もうかと思ったが、この日は、すでに家でビールを飲んでいたんだ、やばい!この時点で三合飲んだし、ちょっと酔いが回ってきたので、そろそろやめようかと思ったのだが、やっぱ、もう少しということで、すこし軽めの泡盛トニックというのを注文してみた(この時点で泡盛トニックという判断は正しかったのか、日本酒を一合追加でよかったのではないかなど疑問の残る注文行動)。

ずいぶん匂いが強いなと思い、お店のおねえさんに「ねぇ、この中に入っている焼酎はなんて名なの?」と聞くと、「いちべーさん、だから、泡盛トニックって言っているじゃないですか」と突っ込まれる始末。そろそろ、いちべーの脳の働きが怪しくなってきた。

お店の人と、残波という泡盛は、香もいいし飲みやすいというような話をし、では、香がきつくて飲みにくい泡盛ってどんなのがありますかね。なんて聞いたら、「白百合って言うのは、泥みたいな匂いだという人もいます」といいつつ、お店のおにぃさんが、いちべーの酔っ払った脳に追い討ちをかけるように、お猪口に一杯サービスしてくれた。

「ん、これのどこが泥の匂いなのか?ハードボイルドな味わいが好きないちべーには、この泡盛はむしろお薦めじゃねえか?」と思った次第。ということで、「次回は、本格的にこの泡盛を飲んでみます」という言葉を残して、石川屋を後にしたのであった。


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2012年5月6日日曜日

川越で鏡山を買って帰る、満足である


小江戸川越春祭というのを、川越でやっていて、山車の展示などあるそうなので、5月の4日に出かけてみた。

12時に本川越駅で、着物仲間と待ち合わせ、風鈴で、川越の地酒「鏡山」を飲みながら、食事でもしようかと考えた。一人が風鈴に電話をすると、予約で一杯であった。やはり、祭りの時は無理か。

商店街の中に、鮨屋を見つけて入ってみるが、COEDOビールも、鏡山もなかったので、酒は一切注文せず鮨だけ食って店を出る。店を出ると表は、ぱらぱらと雨が降っていた。クレアモールの商店街の道にそって北上すると、旧鏡山酒造跡地に出来た商業施設である蔵里(くらり)の隣に、家光の山車が展示されていた。

蔵里の建物の中に入り、お土産に、芋恋という、薩摩芋とアンコが入った饅頭のようなものを買い、その後、立ち飲みバーで、COEDOビールと鏡山の試飲。

やはり、川越に来た以上は、COEDOビールと鏡山は必ず飲まなければいけない。COEDOビールは、シロを飲む。これは、小麦ビールで、ヴァイツェンみたいなものか。それから、お目当ての鏡山。同行のKさんは、雄町の特別純米無濾過生原酒、Sさんは、斗瓶取り大吟醸無濾過生原酒雫酒、私は山田錦の純米吟醸無濾過生原酒を注文。

大吟醸はミルクのような風味があるとてもきれいな味、私の山田の純米吟醸は、うすにごりで、ちょっと苦い感じがするのは、山田錦の特徴なのか?Sさんは、大吟醸が気に入ったようだが、私とKさんは、雄町が美味いという結論に達した。

蔵里を出ると、まだ雨が降っており、なかなか止みそうにない。しばらく歩くが、結局、シマノコーヒー大正館という喫茶店で、雨が止むのを待ちながらコーヒーを飲む。私の注文したマンデリンは、色が薄めであったが、豆のコクが出ていて、想像以上に美味かった。少し話し込んでいると、表はだいぶ小降りになってきたようだ。

そこで、店を出たのだが、その途端に、雨がまた強くなった。どうもこの日は、天気に恵まれていない。

いやいや、それでもこの日は、備前雄町特別純米無濾過生原酒という、抜群に美味い酒に巡り会えて、土産に一本買って帰ることが出来たので、たいへん満足なのだ。





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2012年4月19日木曜日

奈良井宿の酒「杉の森」


長野県塩尻市、木曽路の奈良井の宿に、杉の森酒造という蔵元さんがある。インターネットを調べても、同社のサイトらしいものは見つからない。特に宣伝などせず口コミで人気を広げてきた蔵元さんのようだ。

先日、奈良井、光前寺、高遠城址公園を巡る、バスツアー会社主催の、日帰り旅行に参加した。この時に、奈良井に50分程度滞在したので、この蔵元さんの店舗にも立ち寄った。

軒先に、注連縄の巻いてある大きな酒林が珍しい。

ここで、杉の森の純米吟醸を購入し、お店で、プラスチック製のお猪口を貰った。帰りのバスの中で、同行した酒飲み仲間と飲もうというわけだ。

帰り道は、このツアーの最後の目的地である高遠城址公園に寄った関係上からか、バスは杖突街道を北上して伊那から茅野方面に抜けるルートを取った。

杖突峠に向かうバスの中で、純米吟醸「杉の森」を開ける。ときどきカーブを曲がるとき、目の前の座席の背面についている小さなテーブル上を、酒の入ったお猪口がスライドする。気をつけないとテーブルから落ちてしまう。カーブが多い中、酒を飲んでいると、頭がくらくらして、心なしか頭痛がしてきた。さらに、杖突峠を越えると、道はヘアピンカーブの多い急な下り坂となり、酒を飲んでいるどころではない。

したがって、下の動画は、諏訪インターチェンジに入る直前、釜飯のオギノヤのドライブインで、バスが停車中に撮影したもの(揺れる車内で、お猪口を持ち、酒の瓶を倒れないように支えながら、撮影するには腕が三本必要なので無理なのだ)。携帯電話で撮影したもので、画質・音質とも良くはないが・・・。
純米吟醸酒ではあるが、香りは抑制されて、風味に外連味がなく、旨味や酸味をじっくり味わいたい方にお勧め。このような酒の味は、「さっぱりした辛口」と形容される場合が多いように感じるが、麹由来の力強い旨みが感じられ、私としては「さっぱり」という形容は、どうも似つかわしくないように思うのだ。

さて、諏訪インターで中央自動車道に乗れば、もうバスはそれほど大きく揺れることもなく、気持ちよく酒が飲めるのであった。ああ、バス旅行は、車でのドライブ旅行と違って酒がゆっくり飲めるからいいな~。

今回の旅行でのその他の映像
  談合坂名物、田舎の豚まん

  恋人の聖地「諏訪湖SA」

  伊那ローメン

他にも、いろいろあります  いちべー動画チャネル



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