2010年2月26日金曜日

一足早い桜と丹沢の酒「松美酉」

現在、神奈川県足柄上郡松田町で「まつだ桜まつり」が開催中。JR御殿場線の松田駅から東名高速の下をくぐって、高速道路の北側に出ると、急な山の斜面になっています。その南向きの斜面には、河津桜などの早咲きの桜や菜の花が咲いていて、一足早いお花見が楽しめます。松田の町並みが見下ろせ、その奥には箱根の山や雪化粧の富士山を望む絶景ポイントです。


祭りの期間中はJR松田駅からシャトルバスが会場までバス(片道150円)が運行しています。

桜を満喫した後は、駅前の食堂「肉八」で、馬肉の料理はいかがでしょうか?さくら丼やさくら鍋などの料理が美味くてお奨めです。私は、さくら丼を食べましたが、ニラ卵が乗せてあり、その下からは柔らかい口当たりのスライスした馬肉が出てきます。さらに、ここには日本各地の地酒も置いてありますよ(越州は、壱から禄まであるそうです)。お酒が好きな人なら、お店のオヤジさんに、お奨めを聞いてみてください。珍しいものが出てきますよ。


馬肉料理を食べたら、丹沢の銘酒「松美酉」を醸す中澤酒造に寄って行くのも良いです。こちらでも、祭りの期間に合わせて甘酒のサービスを行っています。試飲コーナーでは、蔵元の酒を試飲することもできます。


純米吟醸生酒「春うらら」は、ちょうどこの時期に合わせて出荷するうすにごりの生酒です。日本酒度±0ですが、そんなに甘い感じでもなくすっきりした味わいです。とても柔らかい口当たりです。火入れした純米酒も試飲しましたが、こちらもやはりソフトな口当たりの飲みやすい印象。両方ともお土産に買って帰りました。

まつだ桜まつりは、3月7日まで開催していますので、皆様もお出かけになってはいかがでしょう?


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2010年2月22日月曜日

独り呑み

昨日は、ちょっと立川の街へ買い物に出かけたついでに、居酒屋に寄り道して独り呑み。

炙り居酒屋 青海(おうみ)という居酒屋さん。七輪炙り焼きとお酒類が豊富なことが売りのお店で、値段もリーズナブル。焼酎や梅酒が充実し、もちろん日本酒も地酒が常時35種類くらいは、そろっているようです。


開店時間の夕方5時よりも少し早く店の前に着いてしまいました。仕方ないので、店周辺をうろうろ散歩して時間をつぶし、ようやく5時きっかりにお店が開くと、さっそく中に入りました。店内は、若い店長と店員(後日判明したのだが、カウンター内で働いていた方が料理長さんで、店内で接客をしていた方が店長さんということだった)の、総勢二人で切り回しておりました。

和凧が壁に飾られている古い民家調のインテリアが、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。私が着席したカウンターも、広々とした分厚い甲板でゆったりくつろげます。

私は、ときどき、軽く独りで呑みに行きたいと思うことがあります。しかし、かといって、一人でもくもくと呑み続けるのも、つまらない。適度に、店員さんの話などが聞けると面白かったりするわけです。そういう意味では、昨日の日曜日は、私が入った時点では、まだ他のお客さんも入っておらず、店員(実は店長)さんと、いろいろとお酒のお話なども出来て、一人で行くには、よいタイミングのようでした。

このお店は、お酒を半合単位で注文できますので、いろいろなお酒を少しずつ楽しめます。結局、昨日呑んだのは・・・

屋守・・・東京東村山のお酒です。生感がいいです
獺祭・・・48%の大吟醸、けっこうあっさりしたクセのない味です
達磨正宗三年熟成・・・熟成酒にこだわりのある蔵元のお酒。ちょっと冷え過ぎ、本当は常温か燗で飲みたいです。
天寶一純米超辛本生・・・辛口だけどちゃんとした味があります
一喜純米吟醸生・・・やや甘いけどうまい
神亀純米辛口・・・うんまい!
坊島屋純米おりがらみ・・・ちょっと無機的な感じもするが、悪くないです

入店して2時間弱、そろそろいい感じに酔ってきましたので引き揚げました。もういいかなと思ったとき、さっと引き揚げられるのも独り呑みのよいところですね。



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2010年2月18日木曜日

普通酒の麹歩合について

毎日、寒い日が続きますね。まずは、今朝撮影した動画でもご覧くださり、和んでくださいませ。


さて、日本酒造組合中央会では、普通酒についての麹歩合の導入を今後、中央会の検討課題として議論を開始していくようです(その記事はここをクリック)。

麹歩合というのは、清酒を造る時に、どれくらい麹米を使うかの割合ですね。

特定名称酒は、基準として15%以上であること決まっていますが、これまでは、普通酒には麹歩合の基準がなかったようです。

麹歩合を低くすると、生産コストを抑えることができるので、普通酒のような安い酒では、麹歩合を低くしているのだと思います。でも、麹歩合を下げると、麹の糖化作用が鈍るので、その分酵素剤を添加していたようです。たぶん、アミラーゼとかジアスターゼみたいなものでしょう。

酒というのは、一麹、二酛、三造りと言って、麹造りは酒造りの中でも重要な工程とされてきたのですが、その工程で造られる麹を少ししか使わないような普通酒では、本来の酒の姿から外れるのではないか?そういう疑問から、上記のように普通酒にも麹歩合を設けようかと検討するということらしいです。

でも、安い酒を大量に生産している大手などは、普通酒への麹歩合基準導入には消極的なようです。

私としては、麹米を少ししか使わない酒とか、まったく使っていない酒などを、「清酒です」と言って飲まされるのは、ちょっとだまされたような気になります。やはり、どんな原料や添加物が使われているかが、消費者にも判ることは重要なことなのでしょうね。

お酒クイズ
お酒に関するクイズを作ってみました。全問正解した方は、かなりな日本酒マニアかも



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2010年2月16日火曜日

頑張れ!日本酒業界

現存する日本最初の民間の酒造りに関する技術書である、御酒之日記という書物には、段仕込み、諸白造り、火入れなどの技法が紹介されているようです。この書物の成立には、1355年だという説と、1489年だという説があります(現在は、後者の方が有力らしいのですが)。

ということは、この書物によれば、今から優に500年以上も前から、段仕込み、精米、低温殺菌などの、現在の清酒製造で用いられている技法が活用されていたことが判るのです。だから、現在行われている日本酒製法の技術は、500年以上の歴史を持っていると言ってもよさそうです。

私は、日本酒は、我々日本人にとっての大きな誇りだと思うのと同時に、この伝統や技術を後世に伝えて行くことは、日本人の義務であるとも思います。

ところが残念なことに、現在の日本酒業界に、元気がありません。年々、清酒出荷量が減っています。日本では、人々はビールや焼酎、あるいはウィスキーなどよく飲むようになり、若者たちは、サワーなどを多く好んで飲んでいるみたいです。ハイボールなんかも最近は流行っていますね。そして、日本酒を飲む人は、減って来ています。

国税庁の統計をみると、清酒の消費数量は、20年前の1990年は、およそ137万キロリットル、10年前の2000年は、およそ98万キロリットルでした。そして、日本酒造組合中央会の発表によれば、昨年の日本酒出荷量は、およそ63万キロリットルなのだそうです。

さて、日本酒の消費量の低迷の原因はどこにあるのでしょうか?私としては、次の3点を考えています。

1.アルコール飲料の多様な選択肢
2.日本酒に親しむ機会の減少
3.日本酒業界の宣伝活動・拡販努力の不足

清酒は、ビールとともに1974年頃までは消費が伸びていましたが、その後は、ビールが順調に伸びて行くのとは対照的に、清酒の消費は減少に転じます。そして、1984年頃から焼酎の消費が伸びてきています。

以前は日本酒とビールが市場の多くを占めていたところに、焼酎が日本人のアルコール飲料の選択肢の一つとして加わり定着したと言えます。消費者のアルコール飲料の選択の幅が広がったことになるので、なかなか以前のような市場シェアを回復することは、ビールにせよ、日本酒にせよ難しくなったに違いないのでしょう。

また、日本では、日本酒に親しむ機会自体が減少しているようにも思えます。祭礼、神事などでは、かつて日本酒が重要な役割を果たし、また、日本の伝統的習慣に則った結婚式や葬式、法事などでも、それに付随する集まりなどにおいては、日本酒が普通に飲まれてきたのですが、最近では、価値観の多様化により、伝統が軽視され、飲酒を伴うこのような行事を行うこと自体が減少してきたように思います。そして、会社では世代の異なる上司と部下が、酒席でともに盃を傾けるという場面も最近ではあまりないようです。その結果、若い世代に「日本酒の楽しみ方」が伝わりにくくなっています。20代の若者には、日本酒を飲んだことすらない人もいるほどです。

さらに、日本酒業界の宣伝活動・拡販努力の不足も、日本酒消費の低調の要因でしょう。多くの酒造場は、従業員が数人から数十人程度の小規模な経営です。そのため、宣伝力や技術開発力などの点で、他の酒類製造業界に差をつけられています。たとえば、最大手と目される酒造会社のウェブサイトでは、次のような情報が見つかります。

大関株式会社
資本金:8億2875万円
従業員:477人

月桂冠株式会社
資本金:4億9,680万円
従業員:549人

これに比べて、ビール、ウィスキー、その他いろいろ造って売っているサントリーで、同様の情報を探すと、次のようでした。

サントリーホールディング株式会社
資本金:700億円
従業員:21,845人(サントリーグループで)

単純に比較することの弊害もあるかもしれないが、日本酒の酒造業は、このウィスキーやビールの会社に比べるとずいぶん規模が小さいと言えます。資本金のレベルで2桁くらい違います。個々の酒造場の経営規模が小さいことで、製品のプロモーションにも支障が出る場合も多々あるに違いないと想像します。

しかし、単純に酒造場が大企業化すればいいという話でもなさそうです。過度の大企業化は、おそらく、現在全国にある酒造場の統廃合化をもたらし、各地の酒造場がそれぞれの風土に合った特徴のある酒を醸すという地酒の多様性が失われる恐れがあります。この辺りはなかなか難しい話なのでしょうが、酒造りの伝統や文化、そして地方の特色ある地酒を守りつつ、酒造業界が発展していくようになって欲しいものです。各酒造場や酒造組合には、今以上に協調的かつ継続的な努力が望まれます。

以上述べたように、日本酒の消費量の低迷の原因として、アルコール飲料の多様な選択肢、日本酒に親しむ機会の減少、日本酒業界の宣伝活動・拡販努力の不足の3点について、考えてみました。このうち、選択肢が多様化したという事実に対しては、これはある程度仕方のないことだと思いますが、日本酒を楽しむ機会が減少したことや、宣伝活動・拡販努力に関しては、まだまだ打つ手があるのではないかと思います。

私個人としては、もちろん今後も日本酒を飲み続けて行きたいと思います。と同時に、多くの人に日本酒の楽しみを伝えて行きたいと思ってもいます。

今回、このブログでは、珍しくちょっと堅苦しいテーマになってしまいましたが、現在その一部が海外で生産されてはいるものの、日本酒は、日本の酒なのであって、どこか他の国が日本にとって代わり、日本酒文化を守り育てていくなど考えられません。日本酒文化を育て守っていくのは、間違いなく我々日本人なのです。


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2010年2月6日土曜日

澤乃井立春朝搾り

澤乃井の小澤酒造さんでは、今年も立春朝搾りを出荷しました。

立春朝搾りは、毎年2月の4日の早朝に上槽してその日のうちに出荷する純米吟醸生原酒です。

毎年、このお酒を楽しんでいますが、今年は知人から一本いただきました。さっそく、昨日開栓して、おいしくいただきました。

やはり、搾る時に、醪を毎年同じ状態に持って行くのは、なかなか難しいのでしょうね。この辺のことも、年によって微妙に味に影響するのでしょうが、却ってそれが、このお酒の面白いところでもあります。今年は、昨年に比べてややすっきり味の出来と感じました。


ところで、冬から春にかけて、いろいろな鳥が庭の餌台に餌を食べに来ます。メジロもよくやってきます。メジロは柿やミカンなど、あまい果物が好きなようです。

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2010年2月5日金曜日

節分・立春

節分の2月3日は、川崎市多摩区の生田緑地を散歩してみました。


ときおり、犬か狸かなにかの足跡が、数日前に降った雪に残っており、動物たちはこんな雪の上も裸足なのですね。冷たいだろうな、などと他愛のないことを思いつつ歩く里山の遊歩道が楽しいのです。


生田緑地の川崎市青少年科学館には、電車や蒸気機関車が展示されており、特に電車は中に入ってちょっと休憩していくことも出来ます。

自販機でコーヒーを買い、電車の中でゆっくり飲もうと乗車すると、なんと珍しい先客が!


え、見えない?ほら、背もたれの上に止まっているでしょ?

烏ですよ、烏。


近くで見ると、でかい鳥です。人をまったく怖れていないようだが、なついているという風でもない。なんだか、人間をおちょくったようなやつで、だまってコーヒーを飲んでいると、いきなり私の足元に降りてきて、ブーツをその太い嘴でつつき出します。ブーツの上からでも結構痛い!

それにしても、太くて強そうな嘴。こんなのに突かれたら、場所によっては大けがしそうだ。こういう烏は、幼い子供たちを面白がってからかったりするから性質が悪いのですよね。

さて、家に戻って来ると、玄関の脇に節分の魔除けの鰯の頭が、柊の葉っぱと一緒に飾ってあります。

「この家に入ったらお前もこのイワシと同じ目に合わせるから、入ってくるんじゃね~ぞ!」という鬼どもへのメッセージなのです。


近くで見ると、けっこう残酷な感じですね。


さて、昨日2月4日は、立春。立春と言えば、澤乃井の立春朝搾りが出荷される日。このお酒は、仕込みの工程を逆算してちょうど立春の早朝に上槽して出荷するお酒です。実は、昨日、ある人に会う予定があり、このお酒をプレゼントしてもらえる予定でしたが、持って来るのを忘れたとのことでした。本当は、ここにその写真を掲載しようかと思ったのですが。


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