2011年5月27日金曜日

御岳渓谷散策と澤乃井園

多摩川の上流、新緑の渓谷を、仲間たちと散策してみた。

JR御嶽駅の青梅街道を横切り、東峯園というラーメン屋の脇にある道を下ると御岳橋の下をくぐる。そして、そのまま多摩川の左岸にある遊歩道を上流に進む。

新緑、日差し、日陰、光る川原、碧の淵、白く泡立つ流れ出し、黒い浅瀬。まったくもって5月の渓流は輝くばかりの美しさだ。

釣り人、カヤックで果敢に激流に挑む人、岸辺に転がる巨岩でボルダリングを楽しむ若者たち、バーべキューをやっているグループ、岩の上に寝転んでいるカップル。皆、思い思いに休日を楽しんでいる。はやり、人間はときどき自然に遊びの相手をしてもらって、心も身体もリフレッシュするのがいいのだと思う。



さて、我ら一行は、遊歩道を20分も歩き、神路橋(かみじばし)を右岸に渡る。神路橋は、神の路の橋なので、御嶽神社への参道に架かっているわけだ。実際、この橋を渡って坂を登れば吉野街道に出るが、街道を横断したところには、御嶽神社の参道の大きな赤い鳥居がある。しかし、我らはこの橋を渡るとすぐに下流に向かって歩いた。つまり、今度は多摩川の右岸の遊歩道を歩くのだ。

右岸の道は、平坦で日当たりの良い左岸の道に比べ、いくぶん山道のような風情の起伏のある道で、概ね樹林の日陰の中を歩き続ける。しかし、一箇所、発電所の建物付近で、いったん川原の砂地の上を歩く。日に焼かれた砂地を足早に歩き、日陰に逃げ込むとほっとする。再度御岳橋の下をくぐると、玉堂美術館の前を通って「いもうとや」に到着。

お昼は、いもうとやにて、奥多摩やまめのにぎり寿司をいただく。奥多摩やまめは、バイオ技術とやらで三倍体の産卵しない雌を作って養殖したものだ。産卵しないために、産卵に回るべき栄養がすべて成長に使われ、その結果味の良い大きいやまめになるのだという。

昆布締めした奥多摩やまめの肉は、いくぶんピンク色をしており、弾力のある肉質でたいへん美味である。御嶽駅周辺によるチャンスがあったら、皆様もぜひ一度試してみてはいかがだろうか。



昼食の後は、御岳小橋を再び多摩川左岸へ渡る。遊歩道を20分も下流方向に歩けば、清酒澤乃井を醸す小澤酒造の澤乃井園に着くのである。もちろん、我らが行かないわけがない。というか、実は、もともとは、澤乃井園に遊びに行くのが目的であったので、遊歩道散策の方がオマケのようなものなのだ。

散策でいくぶん汗をかいた後、澤乃井園で飲むのは「さわびー」というビール。たぶん、ここにしか売っていないビールなのだろうが、ラベルに「昼間から澤井あたりで飲むビール」と書かれている。夕方には澤乃井園の営業は終わってしまうので、澤井あたりでは夜に飲もうとしてもなかなか難しいのは事実である。



そして、ビールを飲んで一服した後は、澤乃井の純米吟醸蒼天生酒や、純米生酒さわ音を楽しんだのであった。特にさわ音を「さわやか、さわ音!」とキャッチーな台詞を言いながら飲むのが、いちべーのお勧めだ。




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2011年5月15日日曜日

酒盛りしつつ三匹獅子舞を楽しむ

川井八雲神社の獅子舞。毎年5月5日に奉納されるこちらの三匹獅子舞は、昨年見に来て、たいへん楽しかったので、今年も仲間と一緒に見物にやって来た。



JR川井駅から、我々総勢4人は、八雲神社を目指して歩き始めた。5月にしては、やや肌寒い陽気である。神社に至る道のそこかしこに、お祭りの行灯がたてられている。行灯の絵は地元の小学生が描いたと思われる怪獣やクワガタなど。途中の民家には、祭りの三つ巴の紋がある提灯も掲げられている。いよいよ神社に近づくと、二本の幟が風にはためいている。そんな祭りの気配を感じつつ、徒歩10分くらいで八雲神社に到着した。

ここで奉納されるのは獅子舞は、奥多摩、秩父、青梅、あきる野、その他関東の各地で行われる三匹獅子舞、あるいはささら獅子舞とも呼ばれる形式のものである。そして、こちらの「川井八雲神社の獅子舞」は、なかなかお勧めである。

なぜ川井八雲神社の獅子舞がお勧めなのかを理解していただくには、この神社の構造や様子について、少し説明する必要がある。

この神社へは、石段の参道を登って入るのであるが、石段の登り口から上方を見れば、薄暗い杉木立の中に楼門が見える。参道はこの楼門をくぐる形で上に続いている。それで、この楼門は、その構造が特殊であり、都指定有形民俗文化財にも指定されている。門が斜面にあるため、それをくぐる前に下から見上げると二階建ての建物に見える。しかし、階段を上りながら門をくぐり振り返れば、一階の高さの建物が立っている。

また、この門の上層階は、芝居や神楽が出来る舞台になっている。獅子舞は、舞台で行われるのではなく、門をくぐった先の広場で行われる。この広場の向こうに、さらに石段が続き、石段を上りきったところに拝殿がある。

そして、特筆すべきは、拝殿に続く石段の両脇に、数段の石垣が組まれていて、これが、舞台やその前の広場に対して観覧席として機能するということである。観覧席や舞台を囲むように聳える杉の巨木は、適度な木陰を作り、周囲から快い氣の流れを呼び込み、境内に神聖な、一種の結界のような雰囲気を醸し出している。

つまり、この神社は、獅子舞奉納の場として相応しい雰囲気を備えると同時に、石垣の観覧席は、酒でも飲みながら、ゆるりとした気分で、この獅子舞を観賞するのにはお誂え向きなのである。このような二重の意味で、ここの獅子舞がお勧めなのだ。

というわけで、この観覧席に座って、食べ物や酒を楽しみながら獅子舞を見ようと考えたのである。それで、我々は持ってきた食糧や酒を取り出して、さっそく酒盛りの準備をし、三匹獅子舞を楽しむのであった。



本日のお酒は、地元の蔵元である澤乃井の、亀口酒、蒼天生酒、花見新酒。


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2011年5月10日火曜日

婚活そば麦打ち?

もうずいぶん前の話になるけど、青梅市内のある施設で、蕎麦打ち教室が開催され、それに参加して来た。


酒友達のはちさん、たろさくさん、ヒデ・ニーロさんも参加し、よく澤乃井園などで会うKさんも参加していた。なんだか、蕎麦打ちよりも酒を飲んでいた方がふさわしい顔ぶれである。

いや、当然、このメンバーなら相当量酒を飲むことになる。それに加え、某酒造の社長さんも参加しているのだから心強いことこの上ない。

しかし、まずは蕎麦打ちである。


今回の集まりの参加者の大部分は、たろさくさんが集めたたくさんの女子たちと、Eさんという人が集めた主に独身の男たちである。

で、このEさんという人が、なにかと世話好きな方で、今回の集まりを「婚活そば打ち教室」にしようと、一人目論んでいたのであった。しかし、ほとんどの参加者たちは、婚活についてはあんまり感心ないみたいで、蕎麦打ちに熱中している。そりゃそうだ。蕎麦打ちはやってみるとけっこう面白いのだ。



某酒造社長さんと社員の方から、それぞれ大吟醸などの差し入れがあり、蕎麦を打ちながら、飲む酒は、この後蕎麦打ちの先生が打った蕎麦をごちそうになるので、文字通りの蕎麦前である。

先生の指導を受けつつ、参加者全員が、自分の蕎麦を打ち家に持ち帰ることができる。蕎麦打ち教室が終わったら、自分の蕎麦とは別に先生が打った蕎麦をいただく。これが絶品。ふきのとう、タラの芽、シイタケなどの天麩羅などと一緒にいただいた。多摩川沿いにある会場では、ときおり鶯が聞こえ、渓流の新緑が柔らかい。


そして、おおかたの人たちが帰っていった後に残ったのが、はちさん、たろさくさん、某酒造社長、蕎麦打ちの先生、陶芸家の先生、そして私。すでに、この時点でけっこう酒が入っていたが、さらに、澤乃井の花見新酒を飲んだのであった。

花見新酒は、封燗急冷詰めの本醸造生貯蔵酒である。生酒の香りなのだろうか、どういうわけか木香を思わせるものがあり、さっぱりとして飲みやすい口当たり(え~、今回は酒の写真は撮り忘れてありません)。

下の写真は、その日の晩御飯に食べた自分で打った蕎麦。他の人に後で話を聞くと、たいていは茹でているうちに蕎麦がちぎれてバラバラになってしまったそうだ。私の蕎麦はそんなこともなく、こしのある美味しい蕎麦だった。ひょっとすると、私には蕎麦打ちの才能があるのではないかと思った。




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