2009年7月16日木曜日

薫酒、爽酒、醇酒、熟酒

以前、「私が総理になったなら・・・特定名称酒を廃止します?」という過激なタイトルでブログ記事を書きました。この記事で私が言いたかったことは、現在の日本酒の名前のつけ方が一般消費者には分かりづらいのではないか、もっと分かりやすい名前にすべきではないかということでした。

この「もっと分かりやすい名前」のつけ方として、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI: Sake Service Institute)が、Webサイトで日本酒のタイプ分類というのを提案しています。

日本酒のタイプを、原料や造りに拘らずに感覚的に、薫酒、爽酒、醇酒、熟酒に分類する方法です。もちろん、どんなものにも長所と短所があります。純米吟醸の生酒などは、薫酒とするか爽酒とするか迷うかもしれませんね。しかし、このタイプ分類は、一般消費者に分かりやすいという点でなかなかよい方法だと思います。


たとえば、純米酒、生貯蔵酒と言った用語を知らない人でも、この四つの分類を知ることで、ある酒が爽酒であることを知らされれば、それが軽い滑らかな飲み口であることが理解できるのです。東京の酒で言えば、澤乃井の純米生貯蔵酒「涼し酒」(写真左)は爽酒で、嘉泉の純米酒「玉川上水」(写真右)なら醇酒ということになるでしょう。

また、外国人に日本酒を紹介するとき、junmaiとか、junmai-ginjoなどと言ってもほとんど意味が通じないので、清酒の海外市場拡大のためにも、このタイプ分類は有効ではないかと思います。

なお、上記のサイトでは、それぞれに酒のタイプに合う食べ物や、酒器、飲むのに良い温度などの説明も載っていてたいへん参考になります。

私は別にSSIの回し者ではありませんが、清酒がもっと多くの人々に愛されて欲しいと望んでいますので、このタイプ分類をよく覚えて、折を見て酒飲み仲間に広めていこうと思います。


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