翻訳の仕事をしている関係で、酒に関する用語を英訳する場合にどのように表現するかと言うことに興味があります。通常、酒の名前は単純にローマ字表記でいいと思うのですが、あるとき、ローマ字表記だけでなく、いちいち英語に翻訳して表示してあるサイトを発見しました。
たとえば、天狗舞なら"Dance of the Demon"と翻訳されています。人間にとって天狗は、たとえば東京の高尾山薬王院などには天狗の銅像があることからも判るように、修験道との関わりもあるようで、必ずしも悪のイメージではありません。英語に表現するのは、むずかしいと思われます。demonはギリシャ神話で神々と人間の中間にある存在らしいので、まあ、そこそこの良い訳と言えるのでしょう。
このサイトから、いくつか面白いものを拾ってみました。
■直訳
五橋→Five Bridges
そのまんまな訳
酔鯨→Drunken Whale
ちょっとユーモラスな感じ
七本鎗→The Seven Spearsmen
ここで「鎗」とは秀吉配下の7人の武将、つまりspearsmen
■いまいち系
男山→Man's Mountain
Manly Mountainの方が良いのではないか?
八海山→Hakkai Mountain
これでもよいが、もともとは山の名前なので無理に英語にしなくても・・・
久保田千寿→1000 Long Lives
う~ん・・・
■抒情的
浦霞→Misty Bay
情景が脳裏に広がる素晴らしい訳
竹の露→Bamboo Tears
素晴らしい!
澤乃井 木桶仕込み 彩は(いろは)→Fountain of Tokyo
なるほど、東京の湧き水ね。あの蔵の仕込み水は、まさに岩清水だからね
■大胆な訳
香住鶴→The Crane
定冠詞Theを付けているのがポイントでしょうね
飛良泉→Splashing Spring Water
湧き出る泉のイメージ
真澄 奥伝寒造り→Mirror of Truth
たしかに真実を映す鏡は、澄んでいるに違いない
(後で、諏訪大社の宝物に「真澄の鏡」というのがあることを知った。
訳は、この事を踏まえているように思える。2011年3月1日追記)
宗玄→Pride of Samurai
格調の高さや力強いイメージを大胆にSamuraiという言葉で表している
天狗舞→Dance of the Demon
天狗がDemonで、本当にいいの?って気はするが、まあ良いのではないか
本日の酒
澤乃井 五段仕込み(小澤酒造株式会社)
今まで私が飲んだ酒の中で、一番飲んでいるのが、この五段仕込み。わが家の常備酒。辛口でさっぱりしていて飲み易いお酒。
精米歩合:68%
日本酒度:(+)3
酸度:1.3~1.5
東京地酒マップ
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2 件のコメント:
こんばんわ、おじゃまします。
ダンス オブ デーモン、飲みましたσ(^^)
酒の名前の翻訳サイト、おもしろいですね。天狗舞→Dance of the Demonは、絶妙だと思いました。
日本酒ではないですが、「魔界への誘い」というお気に入りの焼酎がありまして、英訳すると、「invitation to Devildom」ってとこでしょうか?
あ、翻訳家に対して失礼しましたm(__)m
また遊びに来ます(∩.∩)
雑食ブロガーさん
コメントありがとうございました。
車多酒造のサイトを見たら、創業時の蔵は鬱蒼とした森に囲まれていて、風で木の葉が触れ合う音が天狗がゆらしているように思われたとのことです。この辺がこの酒の名の由来らしいです。そう考えると、「天狗舞」の天狗は森の精のようなものなのかも知れませんね。
ちなみに雑食ブロガーさんのサイトは英訳(自動翻訳?)したものを読むことができますね。山廃仕込みの訳がmountains of waste feedとなってますね。楽しいです(^^;
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