テレビを見ながら、夕ご飯を食べながら、口の中にまだご飯があるのに、酒で飯を流し込むような、あまり上品とはいえないような酒の楽しみ方もありだと思っています。いや、この場合は酒を楽しむのではなく、酒以外のことを楽しむために、酒が脇役になってきます。
だいたい、毎日のように酒を飲んでいる私が、そうそう高い酒ばかり飲んでいるわけにも行きません。ラベルに純米酒とか、本醸造とか書いていないような酒。吟醸なんてもっての外。一升瓶で1800円とか、いやそれよりも安い酒。そんな酒を、夕ご飯食べながら飲んだりするのは楽しいものだと思います。ほろ酔い加減になって、その後にNHKの大河ドラマ「天地人」なんかを見ていると、途中でいつの間にか居眠りなんかしていて、いつも決まって終わりの5分くらい前にになって目が覚めたりします。まぁ、それでもいいのです。
地元の酒屋さんなどで普通に売っている酒ですが、私の住所は羽村市で、青梅、福生、あきる野市などに、造り酒屋があり、これらの酒蔵の酒の安いのを入手してよく飲んでいます。最近は、こんな酒を飲んでいます。
<左:嘉泉上撰 田村酒造場、右:澤乃井五段仕込 小澤酒造株式会社>
精米歩合がどうとか、日本酒度がどうとか、酸がどうしたとか、そんなことはあまり考えずに、地元の安い酒をへらへらと笑いながら飲めるということは、幸せなことだと感じています。
ある蔵元さんがかつて言っていました。
「私の目指す酒って言うのは、難しいことはガタガタ言わないで飲める酒、なんとなく飲んでいて気づいたら目の前に一升瓶が転がっているような酒なんですよ。」
最近、この言葉は、たいへん味のある意味深い言葉だな~と、ときおり思い返しています。
本日の酒
十右衛門 純米無濾過原酒(豊島屋酒造)
酸味があり、かすかな渋みもあります。力強い印象を持った酒
原料米:八反錦
精米歩合:麹55%、掛60%
アルコール度:17 - 18%
日本酒度:(+)3.5
酸度:1.6
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2 件のコメント:
蔵元さんの言葉、いいですねぇ。
五臓六腑に染み渡る名言と思います。
安くて美味い酒は、日本酒の良心です。
その良心をどこかに置き忘れてしまった結果が現代人の日本酒離れに繋がっています。
高い酒も安い酒も、気持ちのこもったお酒を呑んでいきたいですね。
たけさん
この蔵元は、昨年の酒の陣以来懇意にしていただいている長岡の蔵元ですが、本当に飲むのが楽しい人なので、機会があればたけさんにも紹介したいです。
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