2011年1月20日木曜日

繭玉・燗銅壺

私の住んでいる土地では、かつて養蚕が盛んで、1月14日に繭玉を飾る習慣があった。石臼の穴にちょうど合うくらいの太さの適当な木を切ってきて挿し立て、この木の枝に、繭に見立てた米の団子をたくさん挿して、座敷の中に飾る行事である。これは、その年の養蚕の上首尾、さらには豊作を祈って行われる。



昨年の1月に、武蔵村山市岸にある里山民家(古い農家を展示用に復元したもの)を見学したとき、この繭玉が展示されていた。囲炉裏で火が燃えている、やや煙い室内で、繭玉が展示されている風情に、かなり懐かしさを覚えたので、今年も見に行った。そして、今年も、囲炉裏に火が燃えており、その煙の匂いを嗅ぎ、薪が爆ぜる音を耳にすると、不思議と心が安らぐのである。



美しい柄の着物も着物ハンガーに掛っていた。この生地は、村山大島と呼ばれ、この里山民家がある地域周辺でかつて生産が盛んだった織物である。この着物の生地も、この地で取れた絹を使って織られたものであろう。

奥の座敷には、長火鉢と燗銅壺が展示されている。昔の人は、寒い日には、長火鉢で手を炙りながら燗酒を飲んだのだろう。最近、寒い寒いとつい文句を言ってしまうが、こんな洒落た民具で暖を取りながらの燗酒は、寒いときだからこその楽しみだろう。そのうち、ネットオークションか何かで長火鉢と燗銅壺を入手しよう。そして、酒友を呼んで、ゆっくりと燗酒を飲んでみようと思う。

ところで、燗銅壺と言えば、以前、英文ブログに燗銅壺の記事を書いたが、最近、その投稿に対して、コメントがあった。コメントの主は、フィラデルフィアに住んでいる人だが、何でも自作してしまう器用な人のようだ。なんと、私の記事を参考にしながら、燗銅壺を自作して、燗酒を楽しんだそうだ(Kandouko )。


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