蔵見学は、千代鶴の中村酒造である。ここの酒造場は、あまり中を見せていただく機会がなく、今回初めて見学会に参加させていただいた。
この酒蔵の酒は、都内ではあまり見かけることもなく、わりと地味に商売をしている印象がある。しかし、味わい深く、かつキレのある酒質は、自分の好みである。全国新酒鑑評会での金賞受賞回数も多く、平成21、22年も連続二年金賞受賞するなど、酒造技術も確かなもののようだ。
杜氏さんに釜場、仕込み蔵、貯蔵蔵あたりをざっと見せていただく。
釜場には、洗米機、浸漬タンク、横型連続蒸米機、甑釜(火入れ蛇管が入っている)など、よく見る設備が置かれている。
冷房の利いた仕込み蔵には、10000リットルのサーマルタンクが並ぶ。足場状の渡し板が、タンクの蓋の高さに架かっている。その上からタンクの上に乗り移り、櫂入れなどの作業をするそうだ。タンクの上に安全のための手すりが設置されている。天井が低いため、背の高い作業者は、腰を曲げて作業しなければならなそうだが、幸い杜氏さんも、もう一人いた蔵の人も、さほどの長身ではないので大丈夫そうだ。
貯蔵蔵は、要するに大きな冷蔵庫みたいなものであり、入り口もせまく、中を覗いても別段変った風ではないので、近くにいた蔵の人に、二つ、三つ質問していると、30分程度の蔵見学は終了となる。
今回、撮影は禁止されていたので、蔵の中の写真はない。蔵に併設されている酒造り資料館の方は、撮影は自由だ。
酒造り資料館では、試飲なども出来るが、今回、清酒は次に地酒の会が控えているので試飲せずに、柚子酒、梅酒などを味わってみた。とくに、ここの梅酒はあまり甘くなく、すっきりしていて、独特の柑橘系の香りがした。左党の人にも、これなら受けは良さそうだ。
さて、14時からは、あきる野ルピアにて「西多摩の地酒と酒器を楽しむ会」が開催。
西多摩名醸倶楽部の四蔵のブランドである、多満自慢、嘉泉、千代鶴、澤乃井の生酒、生貯蔵酒が出品された。
特に、今回は、千代鶴の酒をじっくりと味わってみた。ここの蔵の酒は、他の三蔵と比べると、味がよく乗っているように感じる。わりと好きな酒質である。辛口生貯蔵酒、純米生酒、純米吟醸生酒と飲んでみたが、特に辛口生貯蔵酒は、よく出来ていると思った。この辛口生貯蔵酒は、精米歩合も65%で精白度はさほどのことはないのだが、香りがいい。適度な生感があってなかなか良い味わいの酒であった。
また、嘉泉のふねしぼり無濾過原酒は、12月頃、予約購入して楽しんでいるが、今回、この時季に飲むと印象が違う。半年酒蔵で寝かせていたために旨味が乗って来たのかも知れない。4月と12月に予約販売するみたいなので、今度は4月にも買ってみようと思う。
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