2009年8月11日火曜日

なかなかやるね、大関さん

昨年の12月のことですが、着物の愛好家が集まってクリスマスパーティーを行いました。このときに大関株式会社の営業さんも参加したのですが、この方が大関の菰冠樽を持って来てくれました。樽割りを行い、皆で桝酒を楽しみました。

大関と言えば灘の大手酒蔵で、大量生産で大衆向けの普通酒のイメージもあり、地酒通の方は進んで飲もうと思う人は少なくないと思います。しかし、このときの大関はとても美味しかったのです。自分以外の人たちも、みな美味しい、美味しいと喜んで飲んでいました。これはいったいどういう酒なのかと思い、営業さんに聞くと、普通酒だというのです。

どうして普通酒がこんなに美味しいのか、理由を考えると、もちろん楽しい仲間と一緒に飲むのだから美味しいに違いないのですが、それ以上に、今回は蔵元の営業さんが関わっていることが大きな要因でしょう。宅配便などのサービスを使って酒を運ばせればいいのに、この方は、自ら車を運転して(そして当然自分が酒を飲む機会を犠牲にして!)運んできてくれたのです。

この営業さんは、自社の酒を最高の状態で飲んでもらうために、おおいに気を配っていたに違いありません。樽に詰めてから出荷するまでの温度管理、樽詰めの期間の長さ、会場へ持ち込む時の酒の取り扱いなどを、すべて自分で見守りたいと思われたのかも知れません。

飲み手に美味しく飲んでもらおうと真心をこめて振る舞う酒には、どんな銘酒も及ばないものだということを心底実感し、このときに頂いた大関の普通酒は、私にとっては素敵な酒でした。



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