2011年9月18日日曜日

三匹獅子舞 (2)

少し前の投稿「三匹獅子舞」の続編。

三匹獅子舞は、たいてい一人立ち三頭の獅子が、4人の花笠と、庭の中で踊り、これに囃子方2~3人や道化も参加する。このような基本的構成を維持しつつ、それぞれの獅子舞が違いを持っている。地域によって、舞い、笛・太鼓、衣装などに、いろいろな違いが見られ、これが三匹獅子舞の面白さの一つではなかろうか。

今回は、大丹波青木神社、青梅市上成木常福院(高水山常福院)、飯能市下名栗諏訪神社に伝わる獅子舞を見てみる。

青木神社は、東京都西多摩郡奥多摩町の大丹波地区にあるが、この場所は同町の中では東側にあり、青梅市に近い。実際、ここから、東に山道を登り岩茸石山の北西にある名坂峠を越えると、青梅市の上成木に出る(ちなみにこの道は、都道202号上成木川井線という歴とした都道)。

上成木には、常福院というお寺があるが、この南西にある高水山の頂上付近に常福院の不動堂があってここに、毎年4月の潅仏会に近い日曜日に、獅子舞が奉納される。さて、この上成木の地の北に位置する尾根の北側はもう埼玉県である。上成木からは小沢峠(峠のほぼ直下を通る小沢は、東京と埼玉を結んでいる)を越えることで、飯能市の下名栗地区に至る。

この下名栗地区にある諏訪神社では、8月の25日に近い土曜日と日曜日に、獅子舞が奉納される。土曜日は揃い(予行演習)で、日曜日が本番である。

これらの三つの獅子舞は、最初青木神社で行われていたものが、常福院に伝わり、そこからさらに、下名栗に伝承されたとされている。言わば兄弟のような関係であり、お互いに共通点が多く見られるが、その中に、それぞれの個性もあり、この三つの獅子舞を見比べるのは、かなり面白いのではないか。

昨年は、その長兄たる大丹波青木神社獅子舞奉納の際に、高水山常福院の獅子舞、下名栗諏訪神社の獅子舞も披露された。このときは、三つの獅子舞が、同じ「三拍子」という演目を舞ったということだ。私も、この日は青木神社に見に行ったのだが、残念ながら、現地に着いたのが午後であり、高水山や、下名栗の獅子舞を見ることは出来なかった。

それでも、私は上記三つの獅子舞を、個別に見に行っていて、その際に動画を撮影させていただいた。それで、その動画から、これらの獅子舞を見比べることができる。

私が、個人的に好きな獅子舞の演目は、女獅子隠しである。これは、だいたい二時間くらいの長さの演目であり、三匹獅子舞としては、もっとも長い方の部類だと思う。二頭の雄獅子が、一頭の女獅子を奪い合うというストーリである。最初、小太夫(または中太夫)という雄獅子が、自分の隠れ家に女獅子を連れて行き独占してしまう。これに気づいたもう一頭の大太夫という雄獅子が、女獅子を捜し当て、女獅子を誘惑して、今度は自分の隠れ家に連れて行き独占する。さらに、今度は、小太夫(または中太夫)が女獅子を捜し当てた後に、これを誘惑してというように、奪い合いをするのである。

特に、この女獅子を誘惑する場面というのが、私は大好きであり、女獅子隠しの重要な見所の一つだとも思っている。最初は嫌がる女獅子が、だんだんと口説かれていき、結局、新しい雄獅子について行ってしまう。この場面の女獅子における、揺れ動く女心の表現が一つの見せ場ではないか。

さぁ、それでは、大丹波、高水山、下名栗、それぞれの女獅子隠しをご覧あれ。



本日の酒
拳王(笹一酒造)
笹一の酒遊館で買ってきた、ワンカップ酒。この酒普通酒にも関わらず、840円だった。高い!
さて、お味の方はと言えば、辛口で美味い酒でしたよ。だけど、やっぱり高いよね。笹一は、原哲夫さんに、相当な額を支払っているののかな?


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