2010年4月23日金曜日

ワイングラスで飲むか、お猪口で飲むか?

日曜日のJapan Timesの特集記事で、ロンドンのシェフでありテレビ番組司会者のSilvena Roweさんのことが掲載されていた。(U.K. chef hails sake as 'sexy')

彼女は、3月に2週間ほど来日していて、フジテレビの朝の番組「特ダネ」に出演したらしい。その番組の録画が行われる少し前に、Japan Timesのインタビューがあったようだ。

2009年秋に、ロンドンで開催されたInternational Wine ChallengeでSake Contributor Awardを受賞している。この賞がどういう賞なのか詳細は知らないが、日本酒と西洋料理との組み合わせに関して功績が認められたというようなことらしい。

欧米人に酒の美点を理解してもらうためには、酒の出し方を変えた方がよいと彼女は主張する。「"If I had sake, I wouldn't put it in a small cup. I would put it in a big wine glass and serve it like a beautiful white wine,"(お酒を飲むなら小さなお猪口ではなく、良質の白ワインのように大きいワイングラスにそそいで出します。)」と言っている。空気に触れさせて、グラスを揺すって鼻を近づけ、香りを嗅ぎ、色や照り、グラス表面への乗り具合などを確認する。欧米式なやり方であるが、こうすることで、初めて酒のよさが判るのだと言う。

香り(特に引込み香)の良い酒を楽しむためには、大きなワイングラスというのはよいアイデアであろう。また、空気に十分に触れされ味を引き出す効果もあろう。

ところで、昨年米国に輸出された日本酒の1リットル当たりの輸出額は、韓国、台湾、中国などに輸出された日本酒よりも、2~3倍くらい高い。これは、日本酒の各国への輸出量と輸出金額から計算できる。米国の(そしてたぶんヨーロッパの)消費者は比較的高級な特定名称酒を多く飲んでいるということが推測できる。欧米の消費者には大きなワイグラスで酒を飲んでもらうのがいいかも知れない。

ちなみに、日本式の唎き酒では、専用の唎き猪口は一合も入る大きなものを使用する。磁器であるからワイングラスのように透明ではない。その代わり、色や照りを見やすいように、内側の底に藍色の蛇の目が描かれている。その意味では、機能面では大きなワイングラスに近いとも言えそうだ。



ところで、私自身はどうかと言えば、やはり陶器のお猪口でお酒を飲むのが好きである。欧米人にはちょっと苦手かも知れないし、行儀悪く聞こえるかもしれないが、日本人は酒をズズ~ッと音を出してすするのが得意である。私も、この酒をすする飲み方をするが、この方法は、酒が空気に触れながら口に入って行くので、酒の味が引き出されやすいのかも知れない。




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