2008年5月11日日曜日

越淡麗のお酒


昨日は、越淡麗の酒を呑む会というのを仲間うちで開いた。越淡麗は、新潟県酒造組合、新潟県醸造試験場、新潟県農業総合研究所作物研究センターが協力して15年の歳月をかけて2004年に完成した酒造好適米である。母は山田錦、父は五百万石という血筋。

越淡麗の母である山田錦は、酒造好適米としてはあまりにも有名な高級な酒米。清酒鑑評会に出品するような大吟醸を作る場合では山田錦が使われることが多い。大正から昭和にかけて、母を山田穂、父を短稈渡船として交配が行われ、その後優良株の選抜、試験栽培を経て、昭和11年(1936年)、山田錦としてに世に出た。

一方、五百万石は、新潟県農業試験場で、菊水を母、新200号を父に交配が行われ1957年に開発された酒米である。新潟の軟水との相性がよく、マイルド、淡麗、すっきりというような言葉で形容される新潟の酒を造るのに適している。新潟県内の酒造好適米の作付けは、9割以上がこの五百万石である。ただ、精米歩合を50%、40%とさげていくと、米が割れやすく、なかなか大吟醸を作れるレベルの精米が難しいという欠点がある。

越淡麗で酒を造ると、五百万石のスッキリした酒質と山田錦のふくらみのある味わいの酒が出来ると言われている。我々呑む方としても、期待は自ずと高まってくる。2004年に完成したと書いたが、本格的に栽培が始まったのは2006年のことなので、酒として一般消費者向けに販売が始まったのは昨年からであろう。酒蔵としては、今年の越淡麗の酒は、醸造年度としては、初めてか、高々2年目の仕込みであるわけだ。

今回飲んだのは、朝日酒造(久保田で有名)の、「選抜朝日山 大吟醸」である。この酒も、朝日酒造が初めて越淡麗を使って醸造した酒である。

味の評価であるが、美味くて美味くていくらでも呑めるという感じだ。スッキリしていて、それでもコクがあり、後味も素晴らしい。

なお、昨日は仲間の各自がこだわりの一本を持ち寄り飲み比べたが、どれも素晴らしい酒で楽しい呑み会となった。酒を持ち寄ってくれた皆さんありがとう。それから、この呑み会は、立川にある「自然酒房なのか」という居酒屋で開いたのだが、店長にわがままを言って酒の持ち込みをさせていただいたのである。「なのか」さんの協力にも感謝。

本日の酒
選抜 朝日山(朝日酒造)
朝日酒造での越淡麗で仕込んだ第一号商品。3月に新潟旅行に行ったときに買ってきました。
原料米:越淡麗
精米歩合:40%
アルコール度:17.5%
日本酒度:(+)2.0
酸度:1.0
アミノ酸度:0.9

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