2012年6月15日金曜日

旨すぎて止まらん!千代鶴純米生

千代鶴というのは、あきる野市にある中村酒造が造っている酒のブランド名である。同酒造のホームページによれば、この酒造の近くを流れる秋川の流域に鶴が飛来したことがあったようで、これに因んで縁起の良い名前ということで「千代鶴」としたらしい。

全国新酒鑑評会においては、金賞の受賞回数も多く、特に平成二十一年から四年連続して金賞を受賞している。

また、この千代鶴から出ている「特別純米奥多摩」という酒は、辛口であると同時に、米麹由来の風味が豊かで、「きれいじゃない味」の日本酒の良さというものを、私に初めて気付かせてくれた酒なのだ。

ところで、610日に、立川で東京都の地酒の試飲販売会があり、ここで各蔵の酒を飲み較べたわけだが、千代鶴の「純米生酒」がかなり美味いと思って買って来た。

この酒、家飲みで、飲み始めたのだが、生酒の生き生きとした酵素感が感じられ、空気に触れたか温度が上がったか、飲むに従い次第にどんどん美味くなる。あっと言う間に四合瓶が空になってしまった。



この酒を扱っているのは、あきる野市とその周辺の市町村の酒屋さんくらいかな。こんなに美味い酒は、もっとたくさん造って全国的に売ればいいと思うのだが、どうなのだろう。いや、千代鶴に限らず、東京にはいろいろ美味い酒があるのだ。もっと、東京の酒を他道府県の皆様が飲んでくれたら嬉しいのだが。

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2012年6月10日日曜日

加賀鳶、これは安くて美味い


近くのコンビニで、「加賀鳶 極寒純米 辛口」という酒を売っている。石川県金沢市にある福光屋という蔵元の酒。ここの蔵元さんは、純米酒に拘っているということで、(アルコール添加じゃないという意味での)純米酒しか造らないらしい。

四合瓶で1050円という、なかなか財布にやさしいお値段だが、味は決して安っぽくない。最初口に含むと、甘口だなと感じる。それから味蕾が酸味を認識して、唾液腺が刺激される。それで自分の味覚は覚醒され、この酒の風味を幸福な気分で十分に満喫できるのだ。その後、酒の風味は口の中でサーッと波が引くように消えうせてしまう。おお、これこそ、純米酒らしい純米酒だ!


もちろん、燗にしても美味いのだ。



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2012年6月7日木曜日

燗酒で酒の魅力が広がるな~


よく海外の酒イベントとか、酒セミナーの記事などを見ると、外国の方々は、酒を燗して飲むのは少ないのかななどと思う。

日本では、古くから酒を燗して飲んできたわけで、むしろ燗する方が普通だったようだ。近年では、吟醸酒のような高級な酒が一般消費者にも普及して、こういう酒は冷や冷酒で飲む方がむしろ普通になってしまった。一方で、普通酒などは依然として燗で飲むことが多い(居酒屋で燗を頼むと、たいてい普通酒とか安めの酒が燗で出てくるし)。

酒というのは、本来、燗で飲むものだったと思っていたのだが、本当のところ、燗で飲むのがいいのか、冷や冷酒で飲むのがいいのか。

酒を関すると、どうなるのかと言えば、
  • 燗すると雑味が増えることがある
  • 燗すると甘みが増えることがある
  • 燗すると酸味が増えることがある
  • 燗すると旨みも増えることがある
ここで、重要なことは、上手く燗すると美味い酒になるかも知れないということだ。

よい酒は、デリケートに出来ているので、燗のつけ方がむずかしい。
それに、よい酒は、雑味がなくスッキリしているので、あえて燗にしなくてもよい。

そのため、高級酒を燗して出す居酒屋やレストランは、ほとんどなく、たいていは、冷か冷酒で出すのであろう。かくして、「安い酒は燗、高級酒は冷」という考え方が人々の中に定着して行ったのではないか?

しかし、高級酒を燗にしてはいけないということではなかろう。上手に燗すれば、もっと美味しくなるという高級酒もあるに違いないし、燗をすることで、思いもよらない味が引き出されることだってあるだろう。

実際、すっきりとした飲み口の吟醸酒が、適切な方法で、適切な温度に燗されると、ぐっと酸が強調され、酒肴との相性が高まるなどという「新発見」をするようなこともある。そういうときは、酒の世界の深さ、面白さが実感できて、とてもわくわくさせられるものだ。

ちなみに、燗に関係して以下のような表現がある。
  • 「燗上がり」 - 燗により、味が引き出されること。
  • 「味が開く」 - 燗により、冷たかった時には十分に感じられなかった味が、表に出ること。
  • 「香りが開く」 - 燗により、冷たかった時には十分に感じられなかった香りが、表に出ること。
冬の寒さに固く閉じていた蕾が春の日差しを受けて、ゆっくりと緩み、そして馨しき香りの花を咲かせて我々を魅了するように、低温で貯蔵されていた酒は、温めることでその味や香りが開くのである。

私は、燗上がり、味や香りが開く、という実にワクワクする現象を実際に体験した結果、燗をつけて飲むというのは、酒の楽しみの大きな部分を占めうるのだという確信に至った。いや、燗酒の良さを経験できないことは、酒の良さの半分が経験できないことを意味するとさえ感じる。

私が読者の皆さんには、お酒の飲み方に関してあれこれ指図するつもりはない。しかし、高級酒は燗してはいけないとか、生酒は燗してはいけないと決め付けないで、もし興味があれば、ご自身でいろいろな酒を燗欲しいと思うのだ。燗をするといっそう美味くなるような吟醸酒や生酒にきっと出会えることだろう。そういうエキサイティングな出会いを、ぜひ経験して欲しいと思うのだ。


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2012年5月29日火曜日

金魚も「美味シイ」と喜ぶ澤乃井「夏の純米酒」


少し前に、福島屋系列のファンタスに行くと、澤乃井「夏の純米酒」というのが、酒売り場にダンボールのケースごと置かれていた。薄ピンク色の瓶に、ちょっと変わったデザインのラベルが貼られている。


澤乃井と言えば、例年、この時季には「さわ音」と「涼し酒」というアルコール度低めの、やや酸味のきいた純米酒を出してくる。前者が生酒で、後者は生詰め酒だ。それで、この「夏の純米酒」もアルコール度が1314度と低めなので、中身は、「さわ音」あるいは「涼し酒」を火入れしたものだろうと、勝手に想像していた。

ところで、日曜日には、「多摩げた食の祭典--大多摩B級グルメ」というイベントが、あきる野市の東京サマーランドファミリーパークの駐車場で開催された。これは、東京の多摩地区の市町村と山梨県の丹波山村と小菅村を合わせた地域から、それぞれの地域のB級グルメ食が出品され、どれが一番良いか、人気投票を行なうというものだ。それで、私も、仲間たち数人と一緒に出かけてきたのであるが、そこの東京都酒造組合西多摩支部のブースでも、この「夏の純米酒」が売られていた。

仲間の一人が、会場でその酒を購入し、皆に振舞ってくれた。そして、一口飲んで「おや?」と思った。

ほのかな香りと、柔らかな酸味が相俟って、木苺のような、ちょっと珍しい印象を受けた。口当たりも甘い印象だったが、これは冷やすと旨いかな。確かに、ラベルに描かれた金魚も盃を片手(片ヒレ?)に「冷ヤシテ飲ムト美味シイヨ」と言っているな。

これは、ちょっとおもしろい酒をみつけたなと思ったので、私も帰る時に、酒造組合ブースに寄って一本買ったのだ。



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2012年5月22日火曜日

今日は櫻正宗を燗してみよう


最近、櫻正宗が近くのスーパーの売り棚に並んでいるのを見かけた。




この酒は、たしか江戸東京たてもの園内にある、「鍵屋」で飲んだ記憶がある。それで、以前のブログ記事、『昔居酒屋「鍵屋」で飲む』を見ると、やはり、あのとき飲んでいたようだ。




あの「鍵屋」、普段は建物自体を展示品として公開しているだけだが、あの時は、特別に「居酒屋として営業」していて、500円で、櫻正宗の燗酒が飲めた。あまりに旨かったので、一緒に行った人たちとずっと其処に居座って飲んでいたのだが、狭いカウンターが一杯になってしまい、店の外で恨めしそうに中を覘く人もちらほら出てきたので少し気を利かせて店を出た。しかし、しばらくして、またその店に戻って中を覘くと、カウンター席が空いていたので、再度入店して飲んだのであった。

つまり、それほど、この櫻正宗の燗が魅力的であったのだ。ちなみに、一緒に行った人たちの中には、豊島屋酒造の杜氏さんなどもおり、それなりに酒が好きな人たちなので、櫻正宗の燗が旨いというのは、いちべーの偏向的な嗜好が導いた結論ではなく、一般的に言っても旨い酒ということになるのだろう。

それで、この酒を久しぶりに見つけたので、もう一度、あの燗酒を飲んでみようかと思い、一本買ってきたのだ。

燗酒にするときは、私は、たいてい燗銅壺に炭火を入れて、卓上で燗をつけながらゆっくり飲むのだ。しかし、もう、半分くらい飲んでしまったが、ついつい燗銅壺を用意するのが面倒で、まだ燗で飲んでいない。面倒くさいなら電子レンジで燗をすれば簡単ではないかと言う意見もあるかもしれないが、一種のこだわりというやつで、燗酒には燗銅壺を使うのがいいと思っている。


今日当たり、肌寒いので燗銅壺を使ってみようか。

ちなみに、櫻正宗は、この蔵の六代目当主・山邑太左衛門が「宮水」を発見したことで有名で、純米吟醸の櫻正宗金稀は、皇室御用達のお酒で、春の園遊会で出されるようだ。




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2012年5月15日火曜日

白壁に泥の香り馨しき白百合


最近、いちべーは、時々、福生の石川屋という居酒屋に出没する。全席カウンターで常連客も多く、居心地がよいのだ。

本格焼酎や泡盛の品揃えが豊富な店であるが、日本酒もそこそこの数、置いてある。

数日前に、この店で、松竹梅白壁蔵の生酛純米(大手の酒のわりには、手作り感のある味わいで、ちょっと気に入っている)を注文すると、お猪口に一杯だけ出てきた。これしか残ってなかったらしい。貴重な一杯、なんてまろやかな味わい!

これは別の日に撮影した白壁蔵生酛純米

次は、白壁蔵の山廃純米の方を注文。これは、酸味があり、山廃独特の複雑な味わいで、この手の酒を、「日本酒はあまり飲んだことがないの(´0ノ`*)」なんて言っている女の子に飲ませたら、きっとその子は、日本酒からしばらく、いや永遠に遠ざかるに違いない。しかし、私ほどの酒飲みになると、こういう味がたまらんのだな。

次に、注文したのが、佐久の花純米吟醸。やさしい吟醸香と、まるみのある飲み口で、たいへん上品で優雅なお酒。そばに座っているまさに「日本酒はあまり飲んだことがないの(´0ノ`*)」と言っていた女性に勧めると、びっくりした顔で「これは、危険な味ですね。アルコールの感じがなくて、すいすい飲めちゃう」と、たいへん気に入ってくれたようだ。

「佐久の花純米吟醸だよ」、「佐久の花純米吟醸だよ」、「佐久の花純米吟醸だよ」と三回くらい教えておいたので、きっとどこかで、再びこの酒を見かけたら飲んでくれることだろう。どうやら日本酒ファンを一人増やすことに成功したみたいだ。

さて、佐久の花も、あっと言う間に飲んでしまったので、次にばくれんの辛口?超辛口?を注文。これも、うまいうまいといいつつ、あっと言う間になっちゃったよ。

次に、何を飲もうかと思ったが、この日は、すでに家でビールを飲んでいたんだ、やばい!この時点で三合飲んだし、ちょっと酔いが回ってきたので、そろそろやめようかと思ったのだが、やっぱ、もう少しということで、すこし軽めの泡盛トニックというのを注文してみた(この時点で泡盛トニックという判断は正しかったのか、日本酒を一合追加でよかったのではないかなど疑問の残る注文行動)。

ずいぶん匂いが強いなと思い、お店のおねえさんに「ねぇ、この中に入っている焼酎はなんて名なの?」と聞くと、「いちべーさん、だから、泡盛トニックって言っているじゃないですか」と突っ込まれる始末。そろそろ、いちべーの脳の働きが怪しくなってきた。

お店の人と、残波という泡盛は、香もいいし飲みやすいというような話をし、では、香がきつくて飲みにくい泡盛ってどんなのがありますかね。なんて聞いたら、「白百合って言うのは、泥みたいな匂いだという人もいます」といいつつ、お店のおにぃさんが、いちべーの酔っ払った脳に追い討ちをかけるように、お猪口に一杯サービスしてくれた。

「ん、これのどこが泥の匂いなのか?ハードボイルドな味わいが好きないちべーには、この泡盛はむしろお薦めじゃねえか?」と思った次第。ということで、「次回は、本格的にこの泡盛を飲んでみます」という言葉を残して、石川屋を後にしたのであった。


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2012年5月6日日曜日

川越で鏡山を買って帰る、満足である


小江戸川越春祭というのを、川越でやっていて、山車の展示などあるそうなので、5月の4日に出かけてみた。

12時に本川越駅で、着物仲間と待ち合わせ、風鈴で、川越の地酒「鏡山」を飲みながら、食事でもしようかと考えた。一人が風鈴に電話をすると、予約で一杯であった。やはり、祭りの時は無理か。

商店街の中に、鮨屋を見つけて入ってみるが、COEDOビールも、鏡山もなかったので、酒は一切注文せず鮨だけ食って店を出る。店を出ると表は、ぱらぱらと雨が降っていた。クレアモールの商店街の道にそって北上すると、旧鏡山酒造跡地に出来た商業施設である蔵里(くらり)の隣に、家光の山車が展示されていた。

蔵里の建物の中に入り、お土産に、芋恋という、薩摩芋とアンコが入った饅頭のようなものを買い、その後、立ち飲みバーで、COEDOビールと鏡山の試飲。

やはり、川越に来た以上は、COEDOビールと鏡山は必ず飲まなければいけない。COEDOビールは、シロを飲む。これは、小麦ビールで、ヴァイツェンみたいなものか。それから、お目当ての鏡山。同行のKさんは、雄町の特別純米無濾過生原酒、Sさんは、斗瓶取り大吟醸無濾過生原酒雫酒、私は山田錦の純米吟醸無濾過生原酒を注文。

大吟醸はミルクのような風味があるとてもきれいな味、私の山田の純米吟醸は、うすにごりで、ちょっと苦い感じがするのは、山田錦の特徴なのか?Sさんは、大吟醸が気に入ったようだが、私とKさんは、雄町が美味いという結論に達した。

蔵里を出ると、まだ雨が降っており、なかなか止みそうにない。しばらく歩くが、結局、シマノコーヒー大正館という喫茶店で、雨が止むのを待ちながらコーヒーを飲む。私の注文したマンデリンは、色が薄めであったが、豆のコクが出ていて、想像以上に美味かった。少し話し込んでいると、表はだいぶ小降りになってきたようだ。

そこで、店を出たのだが、その途端に、雨がまた強くなった。どうもこの日は、天気に恵まれていない。

いやいや、それでもこの日は、備前雄町特別純米無濾過生原酒という、抜群に美味い酒に巡り会えて、土産に一本買って帰ることが出来たので、たいへん満足なのだ。





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