2009年6月30日火曜日

小粒化する山田錦

粒の大きいことが酒造好適米山田錦の特徴の一つなのですが、その特質が薄らぎかけてきているようなのです。それは、温暖化の影響らしい。夜の気温が高くなると、稲が栄養分を蓄えずに消費してしまい、その結果米粒が小さくなってしまうということです。

これは、本日(6月30日)付の産経新聞の、「小粒化する山田錦」という記事に書いてありました。この記事は、「生きもの異変 温暖化の足音」というシリーズ中の記事です。

また、記事によれば、酒造特性にも影響するようで、デンプン分子の連鎖構造が長くなって、麹菌が生成する酵素による分解が手間取るようになるそうです。つまり、モロミを造り難くなるということです。

農家も田植えの時期を遅らせたり、酒造側でも酒米の品質に合わせて工程を工夫したりしているそうですが、これ以上温暖化が進むと、上記のような対策でも対応が難しくなるみたいです。

長期的には、高温に強い品種を開発すればよいわけですが、しかし、日本の酒作りは今後どうなって行くのでしょうか?

いや、問題の本質は地球温暖化にどのように対処するかですよね。

いつも、ただ美味い美味いと喜んで酒を飲んでいる自分ですが、こんな記事を読むと、そう暢気に酒を飲んでいる場合ではないと思ってしまいます。


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酒蔵のある散歩道(4)

今回は、1702年創業と言われる老舗の造り酒屋、小澤酒造株式会社の蔵に遊びに行きます。今回、蔵は駅のすぐ傍ですが、あえて一旦蔵を素通りして多摩川沿いの遊歩道を散策してみます。6月の梅雨の合間の晴れた土曜日、日差しが強く表の舗装道路を歩くのは暑いですが、多摩川沿いの遊歩道は適度に木陰があり涼しいですよ。川で釣りやカヤックに興じる人たちの姿を見ながら歩くのも楽しいものです。

JR沢井駅を下りて急な坂道を下って青梅街道に出ます。横断歩道を渡り左に50メートルほども進めば、右下に澤乃井園に下りる道があります。右下には澤乃井園の庭園が見えてきますが、入り口はこの坂を下った右手にあります。さわのすけというウサギの石像が立っていますが、ここには後で寄ることにしましょう。入り口の少し先に遊歩道の入り口を示す指道標があります。ここから遊歩道沿いに、川上に向かって歩いてみます。


遊歩道からは多摩川の清冽な流れが望めます。カヤックに興じる人たち、冷たい水が気持ちよさそうです。鮎を釣っている人もいます。おとり鮎を使う友釣りのようです。


日差しが強く、こんな日は帽子や日傘があるといいですね。両側にアジサイが咲いている遊歩道は、浴衣を着て歩くとお洒落ですかね~。私も、本日は、龍の柄のちょっと派手な浴衣を着てみました。


遊歩道沿いには、無人の野菜売り場がありました。長いのは蕗でしょうか、赤いのがトマト?青梅特産の梅干しも売っていますね。後ろに見える犬のような絵が描いてあるお札は、御嶽神社(参考:こちらの記事に御岳神社の薪神楽について書きました。)のお札のようです。


おや、こんなところにカフェがあります。「浴衣に似合う和風のお部屋がありますよ~。休んでいってください」と、お店のおばちゃんが声をかけてきます。残念ながら、本日は別の場所でもうすぐ昼食を取る予定です。でも、中を見せてもらいました。


多摩川の流れを望む東屋風の席で涼しげにコーヒーを飲むのもよし、年季の入った家具のある部屋でゆっくり過ごすもよし。楽しそうなところなので、次回来たときは寄ってみたいと思います。


実は、今日はこのカフェ「ついんくる」の隣にある料亭旅館「ゆずの里 勝仙閣」で食事の予定です。最初にゆず風呂に入り、さっぱりと汗を流した後に食事をしました。


会席料理風のランチメニューをいただきました。ゆずの里だけあって、風呂上りにゆず茶、食前酒にゆず酒をいただき、その他にもゆずを使った料理がいくつか出てきます。


ゆっくり食事を終えて、最後は小澤酒造さん直営の澤乃井園に遊びに行きます。勝仙閣さんのマイクロバスで送ってもらえました。この澤乃井園には唎き酒処があり低料金で、澤乃井のいろいろなお酒が楽しめます。


メモ:本日歩いた遊歩道を通って、JR御岳駅まで行くことが可能です。実際、御岳駅から歩いて来て、澤乃井園によって帰りは沢井駅を利用するという方が、多摩川沿いの遊歩道を長く歩けて面白いことでしょう(その場合でも歩行距離は2倍くらいで、全部歩いても2,30分程度でしょう)。

(地図)

より大きな地図で 酒蔵のある散歩道(4) を表示


本日の酒
純米吟醸生原酒 涼暮玲瓏(石川酒造株式会社)
香りが控えめだか、米の旨味がしっかりと出ていて好感が持てます。後味に果実を思わせる酸味なども感じさせながら、スーッと切れていく感じです。
原料米:五百万石
精米歩合:55%
アルコール度:16 - 17%




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2009年6月28日日曜日

ゆるい感じの酒場で飲みたい

昨日飲んだ某居酒屋というのは、こだわりの店らしく、店内には各種酒米の藁が天井から吊るしてあり、メニューに各地の銘酒が載っていました。店内の壁は、いろいろとうるさい文言が書き連ねてある貼り紙や、肴、酒、その他の飲み物などが書いてある札がべたべたと貼ってあります。冷蔵庫にしまってある酒瓶にさえこれ見よがしに貼り紙がしてあって、曰く「この酒は当店と蔵元の信頼関係を元に当店が特別に蔵元に造らせた云々・・・」。

私は、この店の雰囲気にちょっと違和感を持ちつつも、各地の地酒を注文して、おいしい肴とともに楽しくいただいておりました(実際、地酒にハズレはなく、刺身などは活きのよい大きめの切り身が美味)。


そのとき、一人のお客さんが、何やらお酒について店主に質問していました。ところが、店主は、怒鳴るように大きな声で、まるでうるさいお客を早く黙らせようとするかのように、酒の説明をするのです。あれでは、件のお客さんもお酒を味わうどころではなかったことでしょう。どう考えても楽しく飲める雰囲気ではありません。

その後、私も少し眠くなったので、テーブルに突っ伏して居眠りなどしていたら、お店の女将さんに「眠くなると気持ちが悪くなるので、帰った方がいい!」と言われてしまいました。とんでもない!何度か私と飲んだことがある人はご存知でしょうが、私は一度途中で居眠りをして、その後、目が覚めると復活してさらにペースが上がるのです。でも、結局、追加で酒を注文できる雰囲気じゃなくなり、また無理に注文してもこれでは美味しく飲めないと思ったので、この時点で飲みを切り上げて店を出ました。

酒が素晴らしいのは、それを飲む人々の心や身体をリラックスさせ、楽しい語らいを手助けし、人々を少しばかり幸せな気分にするからではないでしょうか?

それなのにこの店はどうでしょう?まるで「うちの酒はとても上等だ~!お前ら有難がって飲みやがれ!」とでも言わんばかりです。酒を飲む方は、居心地が悪くてリラックスできません。せっかくの良質な地酒が台無しです。まったく残念なことです。

地酒にこだわった居酒屋さんって、こういうお店がけっこう多い気がします。こういう店が好きな人もいるかも知れませんが、日本酒はマニアだけのものではありませんよね。私などには、もっと敷居の低いお店が性に合っているようです。つまり、ゆる~い感じの酒場で飲みたいんです。


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2009年6月26日金曜日

猪口を買いました&綿屋は美味い!

いままで、飲むお酒については、どの酒がうまいとか、どの酒は辛口でキレがいいとかいう風に、いろいろなお酒を試していたのですが、そのお酒を味わうための酒器に関しては結構無頓着でありました。

酒飲み仲間と飲み会などやると、マイ猪口はおろかマイ片口まで持ってくる方もいまして、そういうのを見ていると、だんだんと自分も欲しくなるものです。

最近、酒器のネット販売をしている方と、一緒に飲む機会があり、その方の商品に興味が湧いたので、サイト(http://www.drink-style.com/hyakkihyakusai/item/hyakki.html)など見てみると、さらに欲しくなって来ました。そこで、先日、石川酒造さんの敷地内の売店の酒器コーナーに行って、気に入ったお猪口を買ってきました。どうです?いいでしょう?


本日の酒
特別純米生酒 綿屋(金の井酒造)
居酒屋で飲みました。メニューに書いてある情報では、使用米が美山錦、日本酒度+4とのことです。今回は写真もありません。
なにも引っかかるようなところがなく、すべるように喉に流れ込んでいきます。美山錦の優しい味が良く出ているのかなと思いました。


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2009年6月23日火曜日

酒蔵のない散歩道(1)

先週の土曜日、昭島市郷地・福島地区の神社・仏閣などを散歩して巡ってみました。JR東中神駅から歩きます。今までに「酒蔵のある散歩道」というのをシリーズ化してブログにアップして来ましたが、あいにく今回のルート近辺には酒蔵などありません。ですから「酒蔵のない散歩道」なのであります。

しかし、散歩の後には寄り道をして、酒を飲みましたので、相変わらずやはり酒ネタのブログの記事として書いても差し支えないですよね、たぶん。

東中神の駅から、昭島市総合スポーツセンターの前を通過、私立昭和公園の脇を抜けて南へと歩いていきます。10分ほど歩いて、奥多摩街道の歩道橋を渡り、さらに150mほど歩くと下り坂になります。

この坂は、多摩川沿いに形成された河岸段丘を降りるものです。段丘の縁にある崖は、崖線と呼ばれ、崖線の下からは、よく湧き水が湧いていて、その水が集まって小川となっていることも多いようです。今回の散歩道では、小川や用水路を渡ったり、それらに沿って歩いたりする場面が、たびたびありますが、流れはきれいで、鯉や小魚が泳いでいるのをよく見かけました。これらの流れは、おそらく崖線の下に水源があるのだと思います。

稲荷神社
ここは、裏手に御神木のケヤキがあります。幹の周りが7mとなっていましたが、幹の中心が朽ちています。昭和34年の台風の被害により、このようになってしまったようです。


寶積寺(ほうしゃくじ)
なにか工事をしている最中のようで、本堂の縁側で、工事作業員の方が二人昼寝をされていましたので、邪魔になるといけないので、表から写真だけとらせていただきました。


第六天社
小さな神社なのですが、最初に見たときから、ちょっと怖い雰囲気が漂う神社でした。第六天社は、第六天魔王を祀る社のようで、インドのシヴァ神とも同一視されることもあるようです。神社の近くにある説明書きによれば、祟りをなす神ということです。しかし、逆に言えば、この神様は力も強いのではないでしょうか?神の逆鱗に触れないように、崇め奉れば、ご利益もあるというものです。お~、くわばら、くわばら。


向宿の子持地蔵
赤ん坊を抱いた石造の地蔵尊とのこと。ちょっと見た感じ、赤ん坊を抱いているようには見えませんが・・・?

廣福寺
臨済宗のお寺です。門の隣に立派な松の木が植えられ、白木の本堂や門がとても美しい、清浄感の漂うお寺です。もう少し時期が後なら庭の蓮の花が開花していたことでしょう。


井戸出の清水
崖線の上の道を少し外れて下りた場所にあります。古くから地域の人に利用されてきた生活用水とのことです。

福島神社
本日最後に立ち寄った神社です。獏、獅子、鳳凰、龍などのレリーフが施された拝殿は、一見の価値があると思います。


さて、本日の散歩も終わりました。いい運動になったところで、酒でも飲みに行こうということで、バスで立川駅に出ます。立川駅に着いたのが2時くらいだったでしょうか。この時間からでは居酒屋はやっていないのですが、蕎麦屋はやっています。都合の好いことに、蕎麦屋にはたいてい酒が置いてあるようですね。

高田屋という蕎麦屋に入って飲んだのは、豊盃ん、越の景虎、雨後の月、船中八策でしたが、今回は「豊盃ん」が、香りも高く、す~っと浸み込むような、たいへんやさしい味わいでした。Webで調べたら一升1810円で売られている普通酒であることが判明しました!こんなに安くてこれだけ美味い酒があるなんて驚きです。

(地図)

より大きな地図で 酒蔵のない散歩道(1) を表示


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2009年6月21日日曜日

貴造仕込み?2リットルで880円?!


近くのスーパーで買い物をしているときに、何気なく手にとってみた紙パック酒「米だけのやさしい思いやり」。2000ミリリットル入り880円で売られていました。

醸造元は、小山本家酒造(http://www.koyamahonke.co.jp/index.html)となっています。小山本家は東京北区の小山酒造の本家に当たる、言ってみれば東京の酒の親戚みたいなものです。しかも、「貴造仕込み」で醸造してあるとパッケージに書いてあります。仕込み水の一部に清酒を使っているみたいです。あれ、なんだか貴醸酒の仕込みに似ていないですか?それにしては、ずいぶんと安い!

そんなわけで、この酒にがぜん興味が湧いてきました。

さて、買ったはいいけど、まだ飲んでいません。

どんなお酒か、値段が値段なので、あまり期待はできませんが、問題は値段に見合う以上の価値があるかどうかですね。


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2009年6月11日木曜日

酒蔵のある散歩道(3)

皆さん、こんにちは。
「酒蔵のある散歩道」シリーズの第三段です。今回は、西武新宿線東村山駅から、熊野神社まで鎌倉古街道に沿って歩き、その後梅岩寺を見学して、豊島屋酒造に行きます。なお、今回の散歩コースも記事の最後に地図を掲載しておきますので参考にしてください。

東村山駅の東口を出ると、駅前が噴水のあるロータリーになっています。私がこの散歩道を取材した日は6月にしては天気もよく暑い日でした。噴水の池には、カルガモの親と雛が数羽泳いでいて涼しそうです。

駅から東に100メートルほど進み、東村山駅東口交差点を左に曲がります。この通りは府中街道で、これを200メートルほど北上すると、左斜めに入る細い道があります(写真)。この道が鎌倉古街道です。


少し歩くと塀で囲まれて、いい雰囲気の門があるお屋敷の前に「旧蹟 鎌倉古道跡」との表示がありました。これから先は、鎌倉時代に想いを馳せながら、名所・旧跡を巡る素敵な散歩道が続くのか?と思いきや、なんと言うかごく普通の生活道路といった感じです。特にこれと言って見るものもない静かな裏道を、西武新宿線に沿って北上していきます。


先ほどの、府中街道から離れる地点から800メートルほど、時間にして15分程度歩くと、T字路にぶつかります。正面には年季の入った、立派な門のあるお屋敷があります。このT字路を右に行って、府中街道を横切ってさらに進むと豊島屋酒造に行けるのですが、それでは、「蔵のある散歩道」シリーズとしては寂しいので、このT字路は左折し、すぐに「當間石材」の看板の手前を右に入ります。


右手に防風林の樫の木が植えられており、この日も暑かったですが大きな木のおかげで涼しい道になっていました。この防風林があるのは先ほどの、古い門があるお宅の敷地内だと思われます。この道沿いに進んで行くとやがて、熊野神社の前の道に突き当たります。


祀られている神様は、伊邪那岐神、伊邪那美神、天照大神とのことです。鳥居をくぐって正面に建物があり、その裏にもう一つ同じくらいの大きさの建物がありますので、手前が拝殿で奥が本殿ということでしょうか。立派な神社です。

神社の脇には、小さな池があり、その隣には熊野公園があります。子供たちのよい遊び場になっているようです。


熊野神社を後にして、次は曹洞宗の梅岩寺に行きましょう。方角的には、熊野神社の東北東の方向になります。熊野神社の鳥居前の道を東に進むと府中街道上の交差点に出ますが、ここは、左手に見えるガソリンスタンドの左側の道に進みます(ちなみに、府中街道はガソリンスタンドの右側の道です)。この道をまっすぐ進んで、二つ目の角を右に曲がると梅岩寺の山門に着きます。


山門をくぐった左手には、都指定の天然記念物のケヤキが、右手には、東村山市指定のカヤがあります。ケヤキは、目通り幹囲7.1メートル、高さ32.5メートル。カヤも、目通り幹囲5メートル、高さ30メートルです。一箇所に、このような堂々とした巨木が2本もあるのは珍しいのではないでしょうか?


さて、圧倒するような巨樹に驚嘆したところで、梅岩寺の境内を見せていただきましょう。山門や本堂などの建物は格調高く、また手入れの行き届いた庭は清清しいほどです。

梅岩寺から、豊島屋酒造に行くには、どの道から行けばいいでしょうか?府中街道に出て、街道沿いを久米川辻の交差点まで歩き、そこを左折してもいいのですが、東村山第二中学校の脇を通る道の方が近道のようです。すなわち、梅岩寺の山門から南に進み、突き当たりを左に進んで府中街道に出て、さらに街道を横切って突き当たりも右に折れます。300メートルほど進んで、三叉路状の交差点を左にしばらく行けば豊島屋酒造です。

我々が、行った日は、酒造では「呑み切り一般公開」のイベントが開催されておりました。入り口で、入場料500円を払って入場し、酒を各種唎き酒して気に入った酒を買ってもらうという主旨のようです。


今回の散歩道は、酒蔵はともかくとして、それ以外の見所としては、熊野神社と梅岩寺ということになるでしょう。鎌倉古街道も名前を聞くと雰囲気がありそうですが、歩くと普通の道だったりするわけで、特にこの鎌倉古街道を歩かなくてもいいと思います。なお、豊島屋酒造は、見学可能ですが要予約となっています。いきなり行っても何も見せてもらえない可能性が大ですので、見学希望の方は事前に問い合わせしてみてください。

地図

より大きな地図で 酒蔵のある散歩道(豊島屋酒造) を表示

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2009年6月10日水曜日

家飲みの楽しみ

家飲みは、最終電車やバスの心配がないので、存分に酒が飲めていいですね。飲みたいだけのんで、しこたま酔って、あとは毛布に包まってごろ寝すればいいだけです。


先週の土曜日は、いや正確には土曜の夕方から日曜の早朝まで、家飲み会を我が家で開催しました。

5時ごろに二人の友達が来て、そのあと30分遅れでもう一人、総勢4人ですが、こぢんまりと居心地の良い宴会を楽しんだわけでございます。

しかし、酒飲みというのは、気に入った酒があれば、それを人にも飲ませてみたくなるようで、機会を見つけては「これを飲んでみて」と何かしら酒瓶を持ってくるものですね。今回も、皆さん、お気に入りの酒を1、2本持参してくださいました。まったく嬉しい酒飲み友達ですね。

私は、数十人参加する盛大なパーティは、いろいろな方とお喋りをしたり、笑ったり、飲んだり食べたりと、これもいいのだけれども、気の置けない仲間で行う小さいゆるい感じで飲める宴会というのも好きなのです。今回は、我が家に朝までいてもいいよと言っておいたので、まともに歩けないくらい酔っても大丈夫。実際、皆さん夜遅くまで安心して飲み続けたのでした。


最初に飲んだのは、燗酒でした。今回は、私は、燗用に純米酒を3種類用意しました。純米酒越のかぎろひ、純米酒喜正、瑞穂黒松剣菱(山廃純米)です。それぞれに特徴的な味わいと堪能できたと思います。酒によっては、燗にした方が実力を十二分に引き出せるものがありますね。飲みやすく、楽しい酒になります。

それから、冷酒として飲んだものも何種類もありました。純米吟醸生詰尾瀬の雪どけ、会津中将純米大吟醸ゆり、純米吟醸田むら生酒、越州桜日和(吟醸)、嘉泉ふねしぼり無濾過生原酒で、これらは吟醸酒、大吟醸酒、生酒などだったので、新鮮で香りが良かったです。


最後に飲んだ酒は、これもなかなか軽視できない品ですが、増田屋久壽江戸造りというもので、日本酒度が-20という甘口の酒です。精米歩合が90%なので、これは普通の食米の精米歩合とほぼ同じようなものですね。江戸時代は精米機もなく、現代行われているような50%や60%の精米歩合は不可能だったようです。この酒は、熟成香が素晴らしく、日本酒度からすればたいへんな甘口でありますが、強い酸度により引き締まった味がします。実際、手に付着すればべたつくのですが、飲み口はスッキリしており、あと味に辛ささえ感じられます。


ともかく、今回の酒飲み会でも、私は酒の世界の味の多様性を再認識したわけです。酒は飲めば飲むほど、その世界の奥深さみたいなものを感じております。

本日の酒
増田屋久壽 江戸造り(五十嵐酒造株式会社)
説明は、上記記事参照。
原料米:埼玉県産山田錦
精米歩合:90%
アルコール度:17%
日本酒度:-20
酸度:3.0
アミノ酸度:2.4


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